解決!いまさら聞けない料理のことば
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野菜や肉などを煮るときに浮いてくる薄茶色や白っぽい泡を、玉じゃくしなどですくい取ること。 渋み成分や褐変色素、油脂分などの不純物を含むので、アクを取らずに調理してしまうと味や艶を悪くし、くさみなどが残る原因に。 こまめにアクを取り、そのたびに水をはったボウルで玉じゃくしをすすぎましょう。
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切り口が空気にふれると色が悪くなる食材や、渋みやえぐ味、くさみなどのある食材を水にさらしたりゆでたりして、余分なアクを取り除くこと。
なすやごぼうなど:生のままで水に溶け出すので、切ったらすぐに水につけてアクを抜きます。青菜はゆでて水につけるとアクが抜けます。
魚や肉:ゆでたり煮たりするときに湯や煮汁に浮いたリンクアクをすくい取ります。
ごぼうやれんこんを白く仕上げる:酢水にさらしたり酢を加えた湯でゆでたりします。アクは素材の持ち味のひとつでもあるので、抜き過ぎないようにし、それぞれに合う方法でアクを抜きましょう。
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料理の仕上げに、味見をしながら味つけを調整すること。塩、こしょう、しょうゆなどを用います。
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炒め物、炒り煮などを作るときに、表面にまんべんなく油がいきわたるように炒めること。ヘラなどで全体を混ぜながら、手早く油がまわるようにします。
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油が劣化すること。油を長く加熱したり、加熱した油を繰り返し使っていると、油の酸化分解が起こります。色が濃くなり、調理時に煙が出やすく、泡立ちなども起こり、料理の仕上がりが悪くなって味や風味も落ちます。
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油揚げやさつま揚げなど、もともと油で揚げてある食材は、時間がたつと油くささが出て料理の味をそこなうので、調理する前に熱湯をまわしかけたり、ゆでたりして表面の余分な油を落とします。表面についた油が取れるので、食材に味もなじみやすくなります。
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玉ねぎが代表的で、時間をかけて玉ねぎをゆっくりと炒め、きつね色からさらに炒めると濃い茶色になります。この濃い茶色になるまで炒めることを「あめ色に炒める」と言います。 玉ねぎに強い甘味とコクが出て、料理に深みを出します。
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水あめのような粘りのある状態のこと。砂糖と水などを煮詰めたときの、煮詰め加減の目安として使います。
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加熱直後の熱い状態を、手でさわれる温度(30~50℃くらい)まで冷ますこと。そのままおいたり、ザルに広げたり、早く冷ましたい場合には鍋ごと水につけたり、材料をバットに広げて冷ましたりします。 熱いうちに次の作業に移ると、形くずれしたり、色が悪くなるなどの原因になるので、いろいろな場面で登場します。 焼き菓子の場合は、焼き上がったらすぐにケーキクーラーなどの網にのせ、生地から出る大量の蒸気を適度にとばすために行います。
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きのこ類の軸が、木や地面に接している部分を石づきと呼び、かたいので切り落とします。
しいたけ:根元のかたい部分が石づきで、軸も使う料理では石づきだけを取ります。
しめじやえのきだけ:根元のおがくずなどがついている部分を切ります。
まいたけやエリンギ:石づきを取り除いて販売していることが多いので、根元をさわってみてかたい部分だけを切り取ります。
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きゅうりやふきなどをまな板におき、塩をまぶして両手で前後に軽く転がす下処理のこと。
きゅうり:青くささとイボが取れ、色鮮やかになって調理時の味もなじみやすくなります。下処理した後は、水洗いして調理します。
ふき:ゆでた後に皮がむきやすくなります。下処理した後は、そのまま熱湯に入れてゆでます。
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うどんやそばなどの生地を打ったり、餅をのしたり、パンやパイ、クッキーなどの生地を伸ばす際に振る粉のことで、台や手に生地がつかないようにしたり、生地と生地がくっつかないようにするために使います。
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煮物をするとき、鍋の中の食材に直接のせるふたのこと。食材が煮汁から出ていても、煮汁が落としぶたに当って対流し、味のムラを防ぎます。また、食材を軽く押さえるため、煮汁の中でグラグラと踊らず、煮くずれを防ぐことができます。
鍋の径よりひとまわり小さい木製やステンレス製の蓋を使いますが、ペーパータオルやクッキングシートなどを落しぶたに利用することもできます。
ペーパータオルは汁気を含んで材料に密着するので、表面の乾きを抑える効果もあります。
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調味料を計るときに使う計量スプーンのことで、一般に15ml入るものを大さじ1といい、5ml入るものを小さじ1といいます。粉類や固形類のときはたっぷりすくい、すりきり棒などまっすぐな棒状のもので平らにすりきります。液体のときは表面張力で液体が盛り上がった状態で計ります。大さじ1の場合、塩は18g、砂糖は9g、酒は15g、酢は15g、しょうゆは18g、みそは18gになります。小さじはその1/3の重量です。
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食材がぎりぎり浸かるまで水を入れた状態です。
ちなみに、「たっぷり」とは食材が泳ぐほど水を入れた状態で、「リンクひたひた」とは食材が水面から少し出ている状態です。「たっぷり」より少なく、「リンクひたひた」より多い分量になります。
煮物では食材がすべて煮汁につかるので、味を均一にしやすいです。
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食材をきつねの毛のような薄い茶褐色に、焼いたり揚げたりすること。食べたときの香ばしさや風味が良く、見た目にもおいしそうに見える色加減です。
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ハンバーグなどを作るとき、生地を両手でキャッチボールするように数回打ちつけて空気を抜くこと。ひき肉を混ぜ合わせたときに取り込まれた空気が、焼いたときに熱で膨張して生地が割れるのを防ぎます。割れないことで均一に火が通り、肉汁も閉じこめられます。
スポンジケーキなどの場合では、焼き上がったときに気泡ができ過ぎないよう、型ごとトントンと軽く落として空気を抜きます。
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江戸時代に金貨として使われていた小判のような楕円(だえん)形のこと。コロッケやハンバーグなどをこの形にすることが多いです。
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乾燥豆やそば・うどんなどのめん類をゆでている途中で、沸騰時に加える冷水のこと。
豆の場合は、ゆで汁から豆が出てシワにならないように、またしっかりと水分を含ませながら煮るために行います。
めん類の場合は「びっくり水」とも呼び、めんの表面と中心部分の加熱具合を調節してゆで上がりを良くしたり、ふきこぼれを落ち着かせたりします。
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お菓子や天ぷらの衣を作る場合、小麦粉と水分を合わせて練るように混ぜたり、混ぜ過ぎたりすると、粘りが出て上手く仕上がらないので、切るように手早く混ぜるときに使います。
お菓子の場合では、ゴムべらなどを使って生地を練らないよう、またメレンゲなどの気泡をつぶさないようにします。天ぷらの衣では、小麦粉のダマが残る程度に軽く混ぜ合わせます。
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食材に塩をまぶし、リンクしんなりとしたら手で軽くもんで水気をしぼること。野菜などの下処理や即席漬けにするときなどに使い、水分を出すことで食感がよくなります。
- 表面の細胞がこわれるので、味がなじみやすくなる効果もあります。
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デザートのシャーベットに例えた表現で、カチカチにかたい状態ではなく、シャリシャリとした口当たりの良い状態をさします。
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冷蔵庫から出した食材を、室温と同じ温度にすること。ステーキ肉や大きなかたまり肉は、冷蔵庫から出した直後だと中まで冷たく、焼いたときに中心に上手く火が通らないために行います。バターやチーズをクリーム状にする場合にも使います。
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鍋やフライパンの中に残った水分をなくすことで、焦げないように鍋をゆすりながら火にかけて水分を蒸発させます。
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しんなりとは食材から水分が出て、少しやわらかくなった状態で、野菜を塩もみするときに使ったり、野菜の炒め加減を示したりします。
野菜の炒め加減では、すき通るまで炒めたあと、さらに炒めて少しクタッとした状態をさします。
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豆腐を煮たときや、茶碗蒸しやプリンなどの卵料理に小さな泡のような穴があくこと。火を通しすぎたり、火加減が強すぎたりすることが原因で、口当たりの滑らかさをそこないます。
また、大根やごぼうなどの根菜類の中心がスカスカし、みずみずしさがなくなる場合にも「スが入る」と言います。長く保存しすぎたり、収穫時期が遅れたために起こり、食感や味が落ちます。
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野菜や米などを透明感が出るくらいまで適度に炒めること。
ハンバーグ生地に入れる玉ねぎの場合は、食感が残る程度に炒めます。リゾットの場合は、米粒が油を吸って透明感が出るまでしっかり炒め、米粒をつぶれにくくします。
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あさり、しじみなどの殻つき貝は内部に砂が入っているので、加熱調理する前に砂を吐かせる下処理のこと。
貝全体が浸かるくらいの塩水(200mlの水に、小さじ1のあら塩の割合)に貝を入れて冷暗所におき、砂を吐くまで2~3時間浸けておきます。
淡水のしじみなどは真水で砂抜きしますが、生息場所によっては薄い塩水が向いていることもあります。
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魚肉特有の赤黒い部分の身のこと。カツオやサバのような背の青い魚に特に多く含まれていて、血合いは白い身の部分に比べ、鉄分が豊富です。
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料理に応じて、ちょうど良い量を必ず入れること。
ちなみに、「適宜」は必要であれば入れるという意味になります。
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もちを作るときや、ごはんを握る場合に、もちやごはんが手につかないように手を湿らせる水のこと。すし飯の場合は水に酢を加え、手酢にします。
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小高く盛り付けた料理の上に、季節のものを少量あしらうこと。
しょうが、ねぎ、木の芽、三つ葉、柚子、のり、削り節など、季節の香りを料理に添え、味を引き立てます。
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鍋肌とは中華鍋やフライパンなどの鍋の内側のことで、料理の仕上げに熱くなった鍋の部分に、しょうゆなどを直接ぐるりとまわし入れることを言います。
鍋の温度で一気に焼きついて香ばしさが際立ち、まわし入れることでまんべんなく行きわたります。炒め物などによく使い、しょうゆやごま油を用いて風味をよくするのが目的です。
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煮詰めた煮汁を、材料にからめながら火を通すこと。
鍋をゆすったり、ヘラなどで混ぜたりしながら全体に煮汁をからめ、つやよく仕上げます
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料理に使う酒やみりんを煮立ててアルコール分を抜くことで、液体量が半分くらいになるまで煮詰めて蒸発させる方法と、蒸発したアルコール分に火をつけて燃やす方法があります。
煮きった酒を「煮きり酒」、みりんの場合は「煮きりみりん」と呼び、主に和え物や酢の物など、酒やみりんを加えてから火を通さない料理に用います。アルコール臭がなくなり、酒やみりんの香りやうま味が引き立ち、料理の味がよくなります。
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調理の途中で、材料をしばらく休ませること。パンやうどんの生地を作るときや、料理に味をなじませるときに使い、味をよくしたり、コシを強くしたりする効果があります。
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ごはんの場合は炊き上がったら火を消し、ふたを開けずにそのまま10~15分ほど時間をおくこと。蒸らすことで適度な水分を吸収し、ごはんがふっくらとおいしくなります。
その他の食材では、火が通るか通らないか程度に加熱した後、ふたなどをして熱気を閉じ込めることで、適度に火を通しながら、しっとりと仕上げます。
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食材の表面を焼いたり炒めたりして、きつね色の焦げ目をほどよく付けること。
見た目に美味しそうになるだけでなく風味がよくなり、焼いた風味によってくさみを抑える効果もあります。
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湯をはった鍋に、食材を入れた鍋を浮かして二重にし、直火に当てないように加熱する方法。ゆっくりと熱が入るのが特徴で、バターを溶かしたりソース類を作ったりします。
火にかけずに湯せんすることもあり、ボウルを使うこともあります。
チョコレートの場合は、湯気が入るとなめらかさをそこなうので、チョコレートを入れた鍋は湯をはった鍋より大きいものにし、湯気を出さないように湯せんします。
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食材を水から煮立つまでゆで、そのゆで汁を捨てること。乾燥豆のアクや渋み、里芋のぬめりなどを取り除くために行います。また、マーマレードを作る際には、かんきつ類の皮の苦味が適度に抜けるまで数回繰り返します。
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包丁ではむきにくいような薄い皮をきれいにむく方法で、トマトが代表的。沸騰している湯で数秒ゆで、すぐに冷水に取ると手で簡単に皮がむけます。その他、皮が手でむきにくい状態の桃にも用います。
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