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ゼロじゃないのに「ゼロ」?食品表示のフシギ

健康的イメージの「△△ゼロ」の商品名はホント?

みなさんは、食品や飲料を選ぶとき、どんなことを考えながら選んでいますか?

その日の気分や、値段や、たまたま目の前にあった、などなど…。

中には、「ダイエット中だからカロリーゼロのコーラを選ぼう」「健康のことを考えて糖類ゼロのサイダーにしよう」なんて方もいるかもしれません。でもちょっと待って。

実は、「カロリーゼロ」「糖類ゼロ」と書かれていても、ゼロではないこともあるってご存知でしたか?

食べものや飲みもののパッケージには、栄養に関するいろいろな情報が表示されていますね。食品に栄養成分などの表示をする場合には、勝手に表示してよいわけではなくて、一定のルールに従わなければなりません。

その中でも、カロリーや糖類など“とりすぎが気になる”栄養成分については、あるルールに従って、その成分が「少ないことを強調する」表示ができるのです。

「含まない」「低い」の表示にもルールがある!

少ないことを強調する表示とは…

●「含まない」ことを強調する表現の例:

  ○○、△△ゼロノン××、○○フリー、△△レス

●「低い」ことを強調する表現の例:

  ○○、△△ひかえめ、××ライト、など

「うんうん、いろいろな商品名で見たことある!」という表現ですよね。

ところが、この「栄養強調表示」に関して定められている基準では、成分が完全にゼロではなくても、一定基準以下であれば「ゼロ」の表示をしてもよいことになっています。

【出典】

消費者庁「食品表示に関するパンフレット・Q&A・ガイドライン等」

http://www.caa.go.jp/foods/qa.html

パンフレット「●おしえてラベルくん~健康増進法に基づく食品表示ガイド~」

P3~4「栄養表示/栄養成分表示」

右下の枠内「○栄養表示制度とは http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin829.pdf 」

厚生労働省「栄養表示基準に基づく栄養成分表示」

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/hyouziseido-5.html

例えば熱量については、食品100g(飲料100ml)当たり5Kcalに満たなければ、「0」と表示が可能。同じく糖類については、食品100g(飲料100ml)当たり0.5gに満たなければ、「0」と表示が可能です。

つまり、500mlペットボトルの「糖類ゼロ」の飲料の中には、もしかしたら2.5g未満の微量の糖類は入っている可能性があるかもしれないというわけ。これはちょっと驚きですね。

「うす塩」と「うす塩味」は似て非なるもの!?

ちなみに、「甘さひかえめ」「うす塩味」などの表現は、“甘さ”や“塩味”といった味覚に関するもので栄養表示ではないと考えられているので、上記のルールの対象にはならないそう。「甘さひかえめ」=「糖類が少ない」、「うす塩味」=「食塩やナトリウムが少ない」という意味ではないんですね。

一方で「うす塩」「あま塩」「あさ塩」などの表示は、栄養に関するものとみなされ、上記の基準を満たしていなければならないのです。んん?わかるようなわからないような…(@_@)

消費者としては、「○○ゼロ」「△△ひかえめ」といった商品名や表示だけで「健康的!」と飛びつくのではなく、しっかり栄養成分の表示を確認するなどのかしこさが大事になってきますね。

次回は、「カロリーゼロ」「糖類ゼロ」などの表示の裏にひそむ、甘味料の話題を取り上げたいと思います。

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