いつ食べるか…それもモンダイ!
普段食事をする時に「何をどれくらい食べるか」ということに気遣っている方は多いと思います。では、「いつ食べるか」という「時間」を意識している方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
私たちの体は、吸収しやすい時間、分解しやすい時間、排泄しやすい時間、貯めやすい時間が決まっているようです。これを考慮した栄養学を「時間栄養学」と呼びます。
時間栄養学は、何をいつ食べるかという「時間」に焦点を当てており、肥満解消にも生かせるとして注目され始めています(*^ー゚)b
「体内時計」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、何となくぼんやりとしたイメージだと思います。体内時計は、遺伝子に刻み込まれていて、誰もが持っている体の仕組みのひとつです。体内時計を動かしている遺伝子群を「時計遺伝子」と呼んでいて、体はこの時計遺伝子の働きにより、朝になると目覚め、お昼になるとお腹がすき、夜になると眠くなります。時計遺伝子はとても大切で、これが壊れてしまったマウスは自然と不規則な生活になるという実験結果もあるそうです。そして、最近では、時計遺伝子が行動だけではなく栄養素の代謝にも関わっていることがわかってきました。\(◎o◎)/
体内には時間割があり、昼と夜では消化酵素の活性も違います。例えば、ブドウ糖を飲んだ後の血糖値の変化を見ると(ブドウ糖負荷試験といいます)、午前中は血糖値がすぐ下がるのに対し、遅い時間になるほど血糖値の下がりが悪くなります。つまり、夜遅くなるほど、炭水化物の利用効率が下がってしまいます。
さらに基礎代謝量は昼間に比べ夜間では低くなり、細胞が持つ燃焼作用が弱まります。すると、炭水化物の利用が難しく脂肪酸合成へと利用されやすくなります。
夜間は炭水化物の利用が難しい時間ですので、摂り方に気を付けましょう。帰宅時間の遅い方は、「分食」をオススメします!前回のビオサポ記事をご覧ください(*^ー゚)b
今、男性に肥満が増えてきているのは、体内時計の乱れが原因のひとつと言われているようです。体内時計をリセットするためには、「早寝、早起き、朝ごはん」を基本にした生活習慣を見直すことが一番の近道…とは言うものの、これがまた難しいですね。平日はともかく、私の休日は…(._.) 夜更かしが楽しく、お昼に起き、ゆっくりしながらだらだら食べている生活を思い出し、この記事を書きつつ反省しています。自分の体の時間にも耳を傾けて少しずつでも意識していけたらと思います。
今日書いた時間栄養学は、まだまだ研究中のことも多いようですが、とても面白いと思います。特に時間栄養学ダイエットは、○○制限ダイエット、○○カロリー未満ダイエットのように、極端なダイエット法ではなく、食べる時間に着目しています。バランスのとれた献立を食べたとしても、食べた時間によって吸収が変わるので、新しい視点の「食べ方」も見直していきましょう。
これからもっと勉強して、新しい情報をみなさんにお届けしたいと思います*\(^o^)/*??
参考:月刊「食生活」2014年11月号、12月号