油脂も適度に摂取して健康に☆
みなさんこんにちは(*^^*)
さっそくですが、みなさんは「油」についてどんなイメージを持っていますか?
最近、組合員のみなさんから、食用油についての質問がとても多いのです。
「今流行りの◯◯油について教えてほしい」、「××油のどんな成分が健康にいいの?」などなど。
食品の油脂については、健康のために良いものもあるというイメージを持つ方もいる反面、やっぱり「太りやすい」「コレステロールが増えるのでダメ」といったイメージも強く、できるだけ摂らないほうがいいと思っている方も少なくないようです。
でも、油脂=「脂質」は、大事な栄養素の一つです。まず、なんといっても効率の良いエネルギー源になることがあげられます。脂質は糖質やたんぱく質の2倍以上のエネルギーを生み出します(糖質・たんぱく質が1gあたり4kcalに対して、脂質は1gあたり9kcal)。
さらに、油脂に溶けるビタミン(脂溶性ビタミン=A,D,Eなど)の吸収をサポートします。
また、たとえば人間の脳の乾燥重量の50%は脂質で出来ていることからも、脂質は体を作る上でも大事な役割を果たしているのです。
今日は、組合員のみなさんから質問の多い2つの食用油についてお話しします。
えごま油(しそ油)
シソ科の植物「えごま(荏胡麻)」が原料のえごま油は、n-3系脂肪酸(α-リノレン酸)を多く含んでいます。n-3系脂肪酸とは、よく耳にするDHAやEPAなど、魚の油に多く含まれる脂肪酸のことで、中性脂肪を下げ、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やす働きがあり、冠動脈疾患への予防効果が期待される成分です。
n-3系脂肪酸は体内で合成できないため、意識して食物から摂取したいものです。酸化しやすいので、熱を加えない調理法が良いそうです。
えごま油の使い方を組合員の方に聞いてみましたら、ドレッシングにしたり、卵かけご飯や納豆にかけてもGOODだそうです。
こめ油
こめ油には、「γ-オリザノール」というこめ油特有の成分が含まれています。こめ油は、「コレステロールを低くする」ことから健康油として注目されていて、その働きはγ-オリザノールによるものではないかと研究が進んでいます。また、抗酸化作用を持つビタミンEが多く含まれます。私たちが呼吸し、酸素が体内に取り込まれたときに「活性酸素」という物質ができます。強力な酸化作用がある活性酸素は、増えすぎるとさまざまな器官をサビさせ傷つけることで、老化につながると考えられています。酸化を防ぐ働きがあるビタミンEは、血管の老化を予防し、生活習慣病の予防にも必要な栄養素です。ビタミンEは、アボカドやかぼちゃ、モロヘイヤ、ナッツ類に多く含まれますが、こめ油にも多く含まれています。適度に上手に摂取していきたいですね。
----**----**
油にも、健康的な効能が謳われるようになりましたが、あくまでも食品です。健康増進に対する効果・効能を薬のように過大評価し大量に摂取してしまうと、肥満の原因にもつながります。
風味豊かな植物油を楽しみ、いろいろな種類の油を摂取できると理想ですね。今日紹介した油の他にも、なたね油やごま油についての記事もアップしています。ご覧ください。
(えごま油 参考)
『食品成分最新ガイド 栄養素の通になる 第三版』 女子栄養大学出版部 2012年 『日本人の食事摂取基準 2015年版』 第一出版 2014年
(こめ油 参考)
日本植物油協会のウェブサイト http://oil.or.jp/index.html
『ナチュラルメディシン・データベース 健康食品・サプリメント[成分]のすべて』
(社)日本健康食品・サプリメント情報センター 2015年