主食を抜いて主菜中心の食事をすると…?
みなさん、いつもちゃんと「主食」を食べていますか(^O^)?
今日は、主食を抜いて主菜中心の食事をするとどんな影響があるのか? ということをお話します。
ビオサポ学習会でも、参加者から「主菜中心の食事のほうが栄養バランスが良いのではないか?」という質問を受けました。そのように考えている方も多いのではないでしょうか。
わたしの予想では、主菜と副菜だけの食事では、量が足りなくてエネルギー量が少ないように思います。すぐにお腹がすいてしまって、次の食事まで持たないのではないでしょうか。
そうすると、つい甘いものを食べてしまったりしがちでは? それでは結局、脂質やエネルギーの摂り過ぎになってしまうかもしれません。
ごはんや麺類・パンなどの主食を摂らずにおかずだけに偏った食事は、栄養のバランスも偏ります。
主食は、エネルギーの供給源となるだけでなく、たんぱく質や食物繊維、ミネラルの供給源にもなっているのです。
主菜(おかず)は、たんぱく質・脂質・鉄の供給源になります。副菜は、主に野菜・きのこ・海藻などを指し、ビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源となります。
このように、主食・主菜・副菜には、それぞれの役割があるのです。
(*^^)v
少し前に「低インスリンダイエット」というものが流行りました。雑誌記事や書籍もたくさん出版されていたと思います。
これは、炭水化物などのグリセミック・インデックス(GI値:消化した食品による血糖値の上昇の度合い)が高い食品を摂らず、血糖値を上げないような食事をする、というものです。
しかし、人間の体には、ブドウ糖しかエネルギーとして利用できない器官があり、炭水化物はその組織にブドウ糖を供給するとても重要な役割があります。ブドウ糖しか利用できないのは、脳・神経組織・赤血球・腎尿細管・精巣などで、どれも重要なからだの器官ですね(*^^)
また、主食を摂らないということは、主菜(おかず)でエネルギーを確保する必要があるため、一回の食事からたんぱく質と脂肪の摂取割合が増えます。
炭水化物の摂取が少なく、脂質の割合が高い欧米では、生活習慣病や循環器疾患のリスクが高く、問題になっています。
日本でも、穀類の摂取量が減少傾向で、炭水化物からのエネルギー量が低くなり、脂質からのエネルギー摂取が増加しているようです。特に飽和脂肪酸摂取量の増加は、肥満や心筋梗塞、糖尿病などの疾病の原因となります。
だからやっぱり、食事は主食・主菜・副菜を適切にバランスよくとることが大切です。おかずも肉だけに偏らず、魚や卵、大豆製品を取りいれましょう。
それから調理法も重要!! 昨日、今日の夕食は、どんな調理法で作りましたか?
炒め物が多かったり、全部の料理に油を使っていたり、ドレッシングをたっぷり使っているなど…。
焼く、ゆでる、蒸すなどの調理法を取り入れれば、エネルギーや脂質を抑えることができますよ(#^.^#)
忙しい時や、疲れている時なかなか主食・主菜・副菜まで用意できないこともあると思いますが、これいい♫クラブには、あっという間に一品出来上がるレシピがたくさんあります! お気に入りのレシピを見つけてください(#^.^#)
出典:日本栄養士会 栄養相談Q&A 栄養のバランスと健康