学校給食に牛乳がなくなる?!
「学校給食から牛乳を中止する」
大きく取り上げられたこの報道は記憶に新しいと思います。
この報道を受け、「子どもたちに牛乳は必要ない?」「自分もできれば子どもに飲ませたくないと思っていた」など、ビオサポの学習会でも牛乳に関する質問や意見が多くなりました。
質疑応答の時に、参加者同士で牛乳討論が始まったところもありました(*^^)
牛乳ってほんとに関心が高いんだと改めて感じました。
学校給食から牛乳を中止したある自治体では、7年前からパンや麺は提供せず、地元の米を使用した「完全米飯給食」を採用しています。
しかし、ご飯が中心の和食に牛乳は合わないのではないかという保護者からの意見を受け、昨年12月からの4か月間、試験的に牛乳提供を停止していました。
検証の結果、煮干し粉で出汁をとったり大豆製品を使うことで、懸念されていたカルシウムの摂取量は十分に満たすことができると確認されました。
食べ残しの量も今までとほとんど変わらなかったことにより、給食の献立から牛乳を外すことに踏み切りました。
しかし一方で、代替食材の種類が限られるため、必要なカルシウムの摂取量を保つ献立を作り続けるのが困難であることも分かりました。そこで、給食とは別に「ドリンクタイム」という時間を設けて牛乳の提供は続けていくことになりました。
やっぱり牛乳は必要だ!ということが改めて確認できましたね☆
学校給食から牛乳を中止するという報道を受けて、日本栄養士会からも見解が出されています。
その見解にも、学校給食で牛乳の提供を止めることはいろいろな角度から慎重に考えるべき点が多いと記載されています。
少し長いですが引用します。
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☆成長期に必要な食品として
牛乳は、カルシウムだけではなく、たんぱく質の供給源としても重要であり、成長期に必要な食品です。学校給食での牛乳の飲用は、家庭で不足しているカルシウム等を補う役割を果たしています。調査によると、学校給食のない日の児童生徒のカルシウム摂取量は、日本人の食事摂取基準の一日の推奨量より30~50%不足しているようです。このために学校給食実施基準(文部科学省)では、学校給食において、カルシウムは食事摂取基準に示されている一日あたりのおよそ50%以上を給与する量としてその基準値が定められています。牛乳の飲用を中止することは、児童生徒に一層のカルシウム不足を招くおそれがあります。
☆骨粗鬆症の予防等のために
成長期においてカルシウムを摂取し、骨量を高めておくことは将来の骨粗鬆症予防にも有益です。学童期、思春期は、骨密度を高めるために大切な時期であり、この時期を逃すと、骨量を高めることは難しくなります。牛乳を飲用する習慣の定着は、児童生徒の現在および将来にわたる健康の保持増進につながります。
☆食をめぐる教育の見地から
学校給食の時間はもとより、関連教科等において、栄養のバランスや地域の畜産業の生産・流通・消費について学ぶとともに、命の大切さや生産者の苦労に対する感謝の気持ちを育む教育が行われています。その際、牛乳は、身近で有効な教材として活用されており、子どもたちの教育に価値ある役割を担っています。また、他の食材に比べ、残食率が低いという実情があります。
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(引用ここまで)
私が小学生だった頃も、給食には毎日牛乳が出ていました(*^^) 「牛乳にはどんな栄養素が含まれている」とか「将来の骨粗鬆症予防のため」なんてことは知るはずもありませんが、毎日給食に必ずでるものといったら「牛乳」だったので、「体に必要なもの」「飲まないといけないもの」、と思っていました。
毎日毎日出されると自分の体に大切・必要なんだってことが、身に付くんだと思います。
これも立派な食育ですよね(*^_^*)
私たちの健康も大切ですが、ミルクを出してくれる牛の健康も大切☆ あなたの飲んでいる牛乳は、どんな飼料を与えられていてどんな飼い方をして育った牛か分かりますか?? ちゃんと分かって安心・安全な牛乳を飲みたいですね。
これからも牛乳を適切に食生活にとり入れましょう(^^♪
(参考)
2014/4/25 掲載 「学校給食での牛乳の提供を中止する試みについての所見を公表しました。」
(PDFファイルで全文が読めます)