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いくつになってもおいしく食べて健康をキープ!

年を重ねても元気でイキイキと暮らしたいというのは、みんなに共通の願いですよね。今、日本人の平均寿命はどれぐらいかご存じでしょうか。厚生労働省が発表した2021年の平均寿命は、男性が 81.47年、女性が87.57年。一方、健康上の問題がなく日常生活を送れる期間である「健康寿命」の平均(2019年)は、男性72.68歳、女性75.38歳。その差は、男性8.79年、女性12.19年となっています。

また、90歳まで生存する人の割合(※厚生労働省作成の生命表上で、特定年齢まで生存する者の割合)は、約40年前(1980年)に生まれた人では男性7.1%、女性16.0%であったのに対し、2020年に生まれた人の場合は、男性28.1%、女性52.6%となると予想されており、データからは、将来に向けてより多くの人が長寿を迎えることが示されています。高齢期の健康は、現代の私たちみんなにとって身近な問題だと言えそうです。今回はそんなシニア世代の健康問題を、特に食の面から見ていきたいと思います。
 

高齢者の健康問題「フレイル」とは?

年齢を重ねてくると、さまざまな健康上の心配が出てきます。動くのがおっくうになったり、心の不調があったりと、今までに感じなかった問題も出てきてもどかしさを感じることもあると思います。そうした高齢期の健康の問題のひとつに「フレイル」があります。フレイルとは、体重や筋肉量の減少、うつ状態や軽度の認知症、経済的困窮や独居などが負の連鎖となって、要介護につながるような状態をいいます。しかしフレイルは、食い止めることができるのも大きなポイントです。予防で大切なのは、「栄養」「身体活動(運動)」「社会参加」の3つの柱。
ビオサポだより
 

フレイル予防のためにまず大切なのは栄養

フレイル予防の基本は、栄養バランスのよい食事です。特に大切なのはエネルギーとたんぱく質をしっかり摂ることで、それが体重や筋肉量の減少を防ぎます。長らく生活習慣病予防を意識して生活してきた方も、筋力低下を避けるために低栄養対策へのギアチェンジが必要です。また、カルシウムと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、意識して摂りたい栄養素です。不足すると骨粗しょう症や骨折のリスクが高まります。
 

食べる機能を維持して食事を楽しみに

食べて栄養を摂ることが大切…とわかってはいても、高齢になってくると思うように食べられないこともあります。原因はいろいろとありますが、噛んだり飲み込んだりする力の低下もそのひとつで、このために食事量が落ちてしまうこともあるようです。そんなときに香りや食感をいかした料理は、味覚や嗅覚を刺激して食欲につながる効果があります。自身の食べる機能を保つためにも、もちろん楽しみのためにも、食べることを大切にしていきたいですね。
ビオサポだより
 

口腔ケアや医療のケアも忘れず

口腔機能の低下から、ほとんど噛まずに済むものや飲み込めるような食べものに偏ると、エネルギーやたんぱく質、その他の栄養素の不足につながってしまいます。予防のためにも、口腔ケアは日々自分で心がけるとともに、クリニックでもしっかり行ないましょう。また食がすすまない場合、消化器の疾患等が原因となっていることもあるため、医療機関に相談することも必要です。
 

毎日の食事は噛みやすく&飲み込みやすく

食べる力は人によって異なるため、それぞれの状態に合わせた調理をすることを基本に、噛みやすく飲み込みやすくする工夫ができるといいですね。

■切り方の工夫
食べにくさの解消のために、食材はとにかく小さく切ってやわらかく調理すればよいのでは?と思いがちですが、必ずしもそうではありません。ある程度の大きさや食感のものを口を動かして食べることは、口のまわりの筋肉を動かして今ある機能を保つことにつながり、食べたときの満足感も得られます。また、料理の見た目も食欲の大切な要素なので、すりつぶしたり刻んだりすることに偏らず、素材を楽しんで食べられる調理の方法に留意したいものです。

大根や人参などは、小さく刻むより大きめに切ったほうがやわらかく煮えます。せん切りの野菜は、長いとのどにつかえやすいので、3cmほどに切ると食べやすくなります。また肉や野菜は、繊維を断つ方向に切ると噛み切りやすくなります。

■下処理の工夫
野菜を冷凍すると、野菜の組織が壊れてやわらかく煮えやすくなるため、煮物などの下処理におすすめです。トマトやピーマンなどは湯むきをして皮を除くと食べやすくなります。

■でんぷんのとろみでのどを通りやすく
うまく飲み込めずむせやすい汁ものは、とろみをつけると飲みやすくなります。また、人によってパサついて食べづらいと感じる肉や魚は、片栗粉などで衣をつけて調理するとつるりとのどを通りやすくなります。姿勢をよくして少しずつゆっくり食べることも、むせないためには有効です。
ビオサポだより
 

食事量が低下してきても「1日3食」は保って

一度の食事で食べられる量が少なくなってきたら、1日3回食べることがより大切になってきます。少しずついろいろなものを食べればさまざまな栄養を摂ることができますし、食生活のリズムを整えることにもつながります。間食に乳製品や果物を取り入れたり、ご飯にたんぱく質が摂れるトッピングをのせたりして、食べものの量と種類を補うのもいいですね。
 

できるだけ体を動かすようにしよう

ほんの少しでも体を動かすと、消費エネルギーが増えて空腹を感じられるようになったり、筋力を保つことにつながったりします。ストレス解消の効果もあるので、散歩、買い物、体操など、体を動かす時間を今より10分長くすることを心がけてみませんか。ごはんもすすむようになるかもしれません。
ビオサポだより
 

誰かと一緒に食べることも心がけて

顔を見合わせて楽しい雰囲気で過ごすと、食欲がわくこともあります。誰かと一緒に食卓を囲む機会をなるべくつくれるといいですね。
 

シニアにぴったりの生活クラブ「美食百彩」シリーズ

シニア世代の食の問題を背景に、生活クラブが開発したのが「美食百彩」シリーズ。組合員からの「長年親しんできた消費材をずっと食べ続けて健康に暮らしたい」という声に応えて2019年5月にデビューしました。「彩り豊かに」「簡単に食べやすく」「低栄養状態を予防」する目的が支持され、もうすぐ4周年。アイテムも28品目に増えました。

素材の持ち味を生かしつつやわらかく食べやすく仕上げてあり、たんぱく質やビタミンDが摂れる魚を主原料とした主菜となるものから、ほどけるような食感のこんにゃくなど、噛みやすく工夫された副菜まで揃えています。温めて袋を開ければ食べられる惣菜が多く、一人から二人用の小容量で手軽に食べられるのもおすすめしたいポイントです。高齢の方だけではなく、小さな子どもがいる家庭でも、安心して食べさせられるという声も寄せられています。こうしたものも取り入れて、高齢になっても毎日の食事を楽しみながら健康を維持していきたいですね。

「美食百彩」シリーズから、いくつかおすすめを紹介します

■鶏と大根の煮物
丹精國鶏のモモ肉と大根を一口大にカットしてじっくり煮込み、ほどよいやわらかさに仕上げています。 ビオサポだより


■やわらかこんにゃく煮物
かつおだしの効いた煮物。粒状のこんにゃくを固めているので、口の中でほぐれます。 ビオサポだより


■さばつみれの野菜あんかけ
やわらかいつみれにとろみのついた野菜のあんをかけた食べやすい一品。青魚と野菜を手軽に食卓へ。 ビオサポだより


「美食百彩」は他にもいろいろ。紹介ページもぜひご覧ください!
消費材グループ 美食百彩 https://seikatsuclub.coop/item/elderly/

【参考】
●『フレイルとは』公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/frailty/about.html
●『健康寿命の令和元年値について』(令和3年12月20日第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会_厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000872952.pdf
●『令和3年簡易生命表の概況』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life21/index.html
●『健康長寿に向けて必要な取り組みとは?100歳まで元気、そのカギを握るのはフレイル予防だ』(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202111_00001.html
●『日本人の食事摂取基準(2020年版)』厚生労働省
●『食べたいものを食べやすく デイサービスで人気の介護食』吉田三和子(講談社)

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