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野菜だけじゃない!食物繊維をおいしく摂れる食べもの

実りの秋。お米、大豆などの豆、栗などの木の実、果物、きのこなど、日本で昔から親しまれてきた食材の収穫期です。こうした食べものは、実は食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、近ごろ話題の腸内環境にも関わっている成分。そこで今回はこの食物繊維にフォーカスして、その働きや何から摂れるかなどを見ていきましょう。


<目次>
・食物繊維の特徴と種類
・近年注目される食物繊維のさまざまな働き
・目標量と現実の摂取量にはギャップが
摂りやすいのはこんな食べもの
・サプリなら効率よく摂れる?
・手軽な消費材を使ったおすすめレシピ

 

食物繊維の特徴と種類

食物繊維とは、食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することのできない物質です。口から入った食べものは、胃・小腸など消化管を通っていくあいだに消化酵素によって分解され、たんぱく質・脂質・糖質などは小腸で体に吸収されていきますが、食物繊維は消化酵素では分解されず、大腸まで達するのです。

食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維に大きく分けられます。水溶性食物繊維にはペクチン・グルコマンナンなど、不溶性食物繊維にはセルロース・キトサンなどがあります。消化されにくい性質を持ったデンプン(難消化性デキストリン)や、オリゴ糖なども含まれます。ちなみに、食物繊維というと「繊維」という言葉から細いスジ状のものをイメージしがちですが、実際には「ネバネバ」するものや水に溶けて「サラサラ」した状態の食物繊維もあり、多様です。
 

 

近年注目される食物繊維のさまざまな働き

大腸まで到達した食物繊維は便の体積を増やす材料となり、便通を整えます。また、腸内の環境を改善する腸内細菌のエサとして利用され、これらの菌を増やします。特定保健用食品で「おなかの調子を整える食品」として認められている成分の多くが食物繊維です。

また、脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して体の外に排出する働きもあるため、これらを摂り過ぎることによって引き起こされる肥満や脂質異常症(高脂血症)・糖尿病・高血圧など生活習慣病の予防や改善の効果も期待できます。

 

目標量と現実の摂取量にはギャップが

では、この有用な食物繊維をどれぐらい摂ればよいのでしょう。「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、WHOのガイドラインなどを踏まえて「少なくとも1日あたり25gの食物繊維を摂取したほうが良いと考えられる」としています。ただし、現在の日本人の実際の摂取量はその数値には遠く及ばないため、さまざまな要素を考慮し、実行可能性を重視した値として「30~64歳の男性は22g以上、女性は18g以上」という目標量が設定されています。

実際、私たちは今どれぐらいの食物繊維を摂っているのかというと、男女全年齢合わせた平均で「17.8g」(「令和5年 国民健康・栄養調査」)。さらに年齢別のデータを見ると20~30代の摂取量が、高齢世代よりも少ないことがわかります。

食物繊維の摂取量
年齢区分(歳) 摂取量(g)
20-29 16.3
30-39 16.7
40-49 17
50-59 17.4
60-69 18.8
70-79 20
80以上 19.3
全体平均 17.8
栄養素等摂取量(男女計・年齢階級別)「令和5年国民健康・栄養調査」より作成
 

摂りやすいのはこんな食べもの

食物繊維は、魚介類や肉類などの動物性食品にはほとんど含まれず、植物性食品に多く含まれます。普段、私たちは食物繊維をどんな食べものから摂っているのでしょうか。摂取量の内訳を食品群ごとに見ると、以下のようになります。
(g/日)
その他:菓子類、嗜好飲料、調味料・香辛料類
「令和5年 国民健康・栄養調査」をもとに作成 

そして、これらの食品を実際にどれぐらい食べているかを世代で比べると、おおむね(穀類以外)高齢の世代のほうが摂っていて、若い世代のほうが摂取量が少ないことがデータからわかります。

食品群の摂取量を世代で比べてみると…
 
食品群別摂取量
平均値1人1日当たり(g)
20-29歳 70-79歳
穀類 431.9 385.2
野菜 221.8 286.2
いも類 49.5 53.1
豆類 45.4 69.1
果物(生果) 28.9 134.0
きのこ類 11.2 16.6
藻類 7.3 12.3
食品群別摂取量平均値「令和5年国民健康・栄養調査」より抜粋して作成

いも類・豆類・きのこ・海藻といった植物性食品、『そういえば最近あまり食べていないかも…』と思ったら、意識して食事に取り入れると食物繊維の摂取量を増やせそうですね。

サプリなら効率よく摂れる?

整腸作用をはじめとして、食後の血糖値上昇抑制、脂質の吸収の抑制などの効果から、特定保健用食品(トクホ)に多く利用されている食物繊維に「難消化性デキストリン」があります。しかし「日本人の食事摂取基準2025年版」には、「食品由来で摂取できる量を超えて大量の食物繊維をサプリメント等によって摂取すれば、ここに記されたよりも多くの(大きな)健康利益が期待できるとする根拠はない」と記されています。サプリメントでたくさん摂ればいいというものではないことに注意しましょう。

 

手軽な消費材を使ったレシピがおすすめ

ビオサポレシピから、食物繊維豊富な食材を使ったメニューをいくつか紹介します。多くの人が不足気味とされる食物繊維、おいしさを楽しみながら摂取量を増やせるといいですね。

<豆のドライパック缶を使って>
蒸し煮済みのドライパック缶を使えば、豆を使った料理が手軽に作れます。



■牛肉のチリコンカン


■大豆とにしんの炊き込みご飯

■手羽元のほろっとカレー煮

 
<手軽な海藻・乾物の消費材を使って>
短時間で戻せるわかめや、開けてすぐに使えるひじきのドライパック缶を活用して、海藻を使った料理も取り入れましょう。短い戻し時間で調理できる切り干し大根も食物繊維が豊富です。

■わかめと切り干し大根のサラダ 

■ブロッコリーとひじきの梅おかか和え

食物繊維といえばまず野菜をイメージしますが、野菜に加えて、豆や海藻など多様な食品を食卓に取り入れれば、食物繊維が摂れるうえに料理にも彩りが増しますね。ぜひ試してみてください。

【参考】
●厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
「食物繊維」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-016
「食物繊維の必要性と健康」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-05-001

●「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
「炭水化物」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

●厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r5-houkoku_00001.html

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