意外と知らない? 栄養豊富な「卵」のヒミツ

<目次>
・「完全栄養食」と呼ばれる卵の栄養
・卵=コレステロール値が心配?
・意外に知らない「卵の話」
・卵料理の科学!コツを知って調理に活かそう
・身近だからこそ安心して食べられるおいしいものを
「完全栄養食」と呼ばれる卵の栄養
「完全栄養食」と呼ばれるぐらい、栄養豊富な卵。卵には食物繊維とビタミンC以外の栄養素は含まれているとも言われています。最も多く含む栄養素はたんぱく質。手軽で良質なたんぱく質源なので、忙しい朝の食事にも重宝しますよね。また、ビタミンB2、葉酸、ビタミンD、鉄、亜鉛といったさまざまなビタミンやミネラルも含みます。| 【卵に含まれる主な栄養素と働き】 たんぱく質:筋肉や臓器など人間の体をつくり、酵素やホルモン、免疫物質としても働く。 ビタミンB2:体内のエネルギー代謝を助け、成長促進、皮膚や粘膜の保護の役割を持つ。 葉酸:アミノ酸の代謝、たんぱく質の合成に働き、細胞の生産や再生を助ける。 ビタミンD:カルシウムやリン等ミネラルの吸収を促進し、骨・歯の発育や筋力の維持に関わる。 鉄:赤血球を作るのに必要な栄養素。意識して摂りたい、不足がしがちなミネラル。 亜鉛:細胞の代謝やたんぱく質の合成などに不可欠。不足すると味覚障害などの症状が現れることも。 |
卵=コレステロール値が心配?
「卵=コレステロール値が上がる」というイメージがあり、食べるのを控えている方もいるようです。コレステロールは、細胞膜、胆汁酸、ホルモンなどのもとになる、生命維持に欠かせない脂質。そのためコレステロールは体内で合成され、食事からの摂取量によって体内での合成量を調整して一定に保つしくみがあるということがわかっています。また、卵の摂取量と循環器系の疾患の発症は関係しないという研究報告も。摂取したコレステロールの血中コレステロール値への影響は個人差も大きいそうです。一律に「卵は1日○個まで」ということではなく、体に不可欠なたんぱく質をさまざまな食品から摂る中で、卵は栄養価が優れたたんぱく質源のひとつと考えて活用していきたいですね。
意外と知らない「卵の話」
私たちにとって非常に身近な食材の卵ですが、知らないこともたくさん。例えば、卵黄の色は鶏が食べている飼料によって決まり、栄養価とは関係がないということも意外に知られていません。ほかにも生活クラブの卵の特徴からわかる、卵にまつわる話のいろいろを以下にご紹介します。①【新鮮さ】採卵日からわかる新鮮さ
卵はパックなどに賞味期限の表示が義務づけられていますが、生活クラブの卵は、採卵日、つまり鶏が卵を産んだ日まで表示されていて、鮮度がはっきりわかります。鶏が卵を産むサイクルは1日に約1個のため、生活クラブの提携生産者は1日に1~2回採卵し、72時間以内に出荷することを基本として、鮮度のよい卵をできる限り早く届けるようにしています。卵を割ったときの、黄身のまわりの盛り上がった卵白のことを濃厚卵白といい、これが多いのは新鮮な卵の証し。新鮮な卵には二酸化炭素が多く含まれているのですが、日数が経つとともに二酸化炭素は次第に抜けてアルカリ性になっていき、たんぱく質の変性が起こって、水っぽい水様卵白が多くなるそうです。

②【鶏種】卵を産む親鶏の種も純国産
卵が国産でも、その卵を産む親鶏のほとんどが外国産なのはご存じですか。卵は国内自給率が約96%(2023年度実績)と高い食べものですが、親鶏については国内で育種改良されているものはわずか4%です。生活クラブでは、外国からの種鶏の輸入を必要とする外国産鶏種ではなく、国内の種鶏場で育種改良を重ねてきた、純国産鶏種の「もみじ」と「さくら」を採用し、種の自給に取り組んでいます。
③【育て方】鶏の健康を守る取組みのいろいろ
生活クラブの卵の生産者は鶏種ごとに異なる性格や特徴を把握し、健康に育てています。さらに近年の気候変動の影響から守るための暑さ対策や、外部からの侵入を防ぐ防疫対策をすることで鶏のストレスを軽減し、こまめに健康状態をチェックしています。
④【飼料】国産の飼料用米を与えています
卵黄の色は鶏が食べている飼料に左右されるもの。卵黄の色が濃いほど栄養価が高いというわけではありません。生活クラブで鶏にあたえる飼料は、遺伝子組み換えの混入を防ぐため分別し、収穫後農薬を使用しないトウモロコシや、大豆かす、そして国産の飼料用米を配合。飼料の中身に徹底して気を配っています。
卵料理の科学! コツを知って調理に活かそう
ふわふわのスクランブルエッグや、つるんとした舌触りの茶わん蒸し、ゆで方によって半熟から固ゆでまで楽しめるゆで卵など、卵料理は食感や調理のバラエティが豊富ですよね。卵が変化する「理由」を知っておくと、調理にも役立ちそうです。
●卵の3つの特性
卵を調理すると固まって色が変わるのは、熱を加えると変性するたんぱく質の「熱凝固性」によるもの。他にも、卵白をかき混ぜるとメレンゲになる「起泡性」や、本来混ざりあわない油と酢に卵黄を加えるとなめらかなマヨネーズになる「乳化性」などの特性をもちます。
●ゆで卵をきれいにむくには?
ゆでた卵を冷水で冷やすのは、卵白が縮んで殻との間に隙間ができて、殻をむきやすくする効果があるから。そして実は、少し古い卵のほうがゆで卵の殻はむきやすいのだとか。新鮮な卵は卵白の中に二酸化炭素が多く溶け込んでいて、その圧力で卵白と卵殻膜を殻に押しつけているので、殻にくっついてはがれにくくなっているのだそうです。生活クラブの卵でつくったゆで卵が少しむきづらいと言われるのは、その新鮮さゆえかもしれません。

●ゆで卵の黄身の表面が暗緑色に…
これは、卵白に含まれているイオウが加熱により硫化水素となり、卵黄中の鉄と反応してできる硫化第一鉄の色なのだとか。ゆでた後すぐに冷水で冷やすと、変色がおきにくいそうです。
●茶碗蒸しに「す」が入るのはなぜ?
茶わん蒸しやカスタードプリンなど、卵液を加熱する料理の「す」の正体は、卵液に溶け込んだ空気。すが入らないなめらかな仕上がりをめざすには、低い加熱温度でゆっくりと蒸すのがコツです。
●メレンゲは新鮮な卵白で
新鮮な卵に特徴的な濃厚卵白には、粘性を保ち卵白の泡の安定に関わるたんぱく質のオボムチンが多く含まれています。しっかりとしたメレンゲを作りたいときは、ぜひ新鮮な卵で。生活クラブの新鮮な卵でつくるメレンゲは安定していてケーキが上手に焼ける、という評判も多くの組合員から聞かれます。

身近だからこそ安心して食べられるおいしいものを
私たちの食卓にさまざまなおいしさをもたらしてくれる卵は、工業製品ではなく生き物が産み出す自然の産物です。それだけに、卵を産む親鶏が健康に育てられていること、親鶏が食べている飼料などはとても大切ですよね。最後に「ビオサポレシピ」から、シンプルな卵料理のレシピをいくつか紹介します。ぜひ生活クラブのおいしい卵を使って楽しんでみてくださいね。■電子レンジで作る温泉たまご
つくり方を覚えておくと、丼や麺に手軽に「ポン」とのせられて便利です。
■卵豆腐
鶏卵と水と白だしだけで手作りの卵豆腐が味わえます。
■トマトと卵のスープ
ふんわり卵と野菜が入り、手軽に栄養が摂れて朝食にピッタリ。
■たまごサンドイッチ
シンプルな卵のおいしさをたっぷり楽しめるのが魅力。
■簡単フライパンプリン
蒸し器がなくてもOK。弱火でゆっくり加熱するのがコツです。
■わかめの卵炒め
わかめの歯ごたえと卵のふわっとした食感が楽しい組み合わせ。
【参考】
●書籍「NEW調理と理論第二版」(同文書院)
●JA全農たまご「たまごAtoZ」
https://www.jz-tamago.co.jp/customer/atoz/basic/a2z00016794/
●生活クラブのたまごの「純国産鶏種」ってなに?
https://seikatsuclub.coop/news/detail.html?NTC=1000007461