養殖方法や添加物にも違いあり! 知るともっとおいしい「えび」の話
<目次>
・高たんぱく低脂質が特徴のえび
・食卓に華やぎを加えるえび料理
・知っておきたい「養殖方法」の違い
・鮮度と品質を守る「産地1回凍結」
・えびによく使われる「リン酸塩」とは
・おいしいえびをずっと―持続可能な生産
高たんぱく低脂質が特徴のえび
まず、えびの栄養についておさらい。えびは栄養価の高い食べものです。100gあたり約20gと高たんぱくなので、料理に少し加えるだけで手軽にたんぱく質の量が増やせます。しかも低脂質なのでカロリーが気になる人にもおすすめ。抗酸化作用を持つことで知られるビタミンEや、細胞の代謝などに不可欠な亜鉛も含まれます。成長期の子どもから健康的な食生活を心がける大人まで、献立に取り入れたい食材ですね。
食卓に華やぎを加えるえび料理
普段の料理にえびをプラス。えびの良さを引き出し、食卓に華やぎを添えてくれるレシピをいくつか紹介します。■えびと夏野菜のアジア風サラダ
春雨にえびのおいしさがしみ込む、味わい深いサラダ。
■えびと甘夏みかんのトマトマリネ
えびと果物と野菜をあわせ、見た目も味も爽やか。
■えびの春巻
パリパリした皮とプリプリしたえび、食感の楽しい一品です。
■えびとブロッコリーの胡麻風味炒め
えびの赤とブロッコリーの緑が食欲をそそります。
■もやしとえびのオムレツ 中華風
えびを使って中華風に仕上げたオムレツは目先が変わって新鮮。
知っておきたい「養殖方法」の違い
普段の料理に大活躍のえびですが、食卓に届くまでのことはあまり知られていないかもしれません。現在、日本で流通しているえびのほとんどは輸入品で、ベトナム、インド、インドネシアといった国々から輸入されています。そしてそのほとんどが養殖です。この養殖方法に「粗放養殖」と「集約型養殖」があるのをご存じでしょうか。| 粗放養殖 | 集約型養殖 |
| ふ化場で生産された稚エビを養殖池に放したら、あとは池周辺の自然環境にえびの生育を任せます。えびは養殖池で自然発生するプランクトンなどを食べて育ちます。 | 大量生産するため、人工的な飼料や抗菌性物質を使って生産します。排水による水質汚染が産地で問題になることがあります。 |
生活クラブのえびは、インドネシア産の「エコシュリンプ」とベトナム産の「ファーマーズ・シュリンプ」のふたつですが、どちらも「粗放養殖」で育てられたブラックタイガーです。一方、一般的な輸入えびの多くは集約型養殖で生産され、ブラックタイガーのほかにバナメイエビも多く流通しています。


インドネシア産の「エコシュリンプ」とベトナム産の「ファーマーズ・シュリンプ」
鮮度と品質を守る「産地1回凍結」
えびの新鮮さを守るための凍結方法にも違いがあります。生活クラブのえびは、産地で1尾ずつ凍らせて一度も解凍することなく届く「産地1回凍結」。品質保持のためにグレーズ(氷で表面に被膜をつくること)を厚めにかけて、えびの鮮度とおいしさを守っています。それに対して一般的なえびの多くは、コスト削減のために数十尾をブロック状に凍結したものを輸入し、それを国内で解凍、再凍結して販売されているようです。えびによく使われる「リン酸塩」とは
ぷりっとした独特の食感はえびの大きな魅力ですが、一般的な冷凍えびでは、食感や旨みを補うために食品添加物を加えていることが多くあります。pH調整剤、保水剤等として使われている「リン酸塩」はそのひとつで、えびの保水性を高め、縮みを軽減し、食感をぷりぷりにさせる働きをしています。一方、生活クラブのえびは、「リン酸塩」は使用していません。リンは人間の体内に多く存在する、人体に必要なミネラル。食品中にも多く含まれており、通常の食生活で不足することはほとんどありません。ただ食品添加物としてリンが使用されることが多いため、インスタント食品や加工食品の利用が多いと、知らず知らずのうちに摂取しすぎている可能性も。リンの多い食事を続けると、カルシウムの吸収が阻害され骨の健康に悪影響があるため注意が必要です。リンの過剰摂取を防ぐためには、食品添加物などからのリンの摂取はできれば避けたいものです。
生活クラブでは不要な食品添加物は使用しないことを原則としているので、えびの製造においてもpH調整剤、保水剤等の「リン酸塩」は使っていません。えび本来のおいしさが味わえるえびです。

おいしいえびをずっと―持続可能な生産
生活クラブのえびは、周囲にマングローブが生える自然の中の養殖池で育ちます。自然環境を活かした養殖池は、自然の中でえびが生息するのに近い状態。生産者によると、この養殖方法に適しているのがブラックタイガーだそうです。飼料の過剰投下や過密養殖による水質悪化が心配されている集約型の大規模養殖とは異なり、環境にやさしい持続可能な養殖が続けられています。生活クラブでは、組合員が産地を訪れ、生産の様子を確認し意見を交わすなどの交流を深める活動を行なっています。地域の環境を理解し、持続可能な生産を選択する生産者とのつながりが、おいしいえびを食べていくことにつながっています。


ひと口に「えび」と言っても、養殖方法や加工方法、添加物などにさまざまな違いがあることがわかりました。私たちの選ぶ食べものが産地の自然環境に関係し、ひいては地球全体の環境につながることも意識しながら、安心して食べられる食品を選んでいきたいですね。
組合員のクチコミでも「身がぷりっぷり」「旨みが別格」「食べるたびに感動!」と評判の高い生活クラブのえび。ぜひそのおいしさを存分に楽しみましょう。

【参考】
●生活クラブ「エコシュリンプ」
https://seikatsuclub.coop/item/fish/71391.html
●「エコシュリンプの産地を組合員が訪問 えびが育つ環境を学び、生産者と交流しました」
https://seikatsuclub.coop/news/detail.html?NTC=1000006572
●「生活クラブのエビ『ファーマーズシュリンプ』の産地を訪問 ベトナム・カマウ省で生産者と交流」
https://seikatsuclub.coop/news/detail.html?NTC=1000008352
●厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~
「リン」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-038
●「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
「ミネラル(多量ミネラル)」(P265~)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html