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高温多湿な夏に要注意!食中毒の原因と予防のポイント

梅雨真っ最中の地域もまだ多く、蒸し暑い日が続いていますね。梅雨から夏場にかけては、食中毒のリスクが気になる時期。毎日の食事や食べ物にまつわることなので、誰しも無関係ではありません。さらに抵抗力の弱い幼児や高齢者が食中毒になってしまうと、重篤化してしまう危険も大きいので注意が必要です。食中毒を防ぎ楽しく健康的な食生活を送るために、どんなことに気をつければよいか一緒に考えてみましょう。
 

食中毒の主な原因は「細菌」と「ウイルス」

食中毒を引き起こす主な原因には「細菌」と「ウイルス」があります。普段気にすることはあまりありませんが、食中毒には細菌性のものとウイルス性のものがあることは知っておいてもよさそうです。

病因物質別事件数の月別発生状況
【図】厚生労働省「令和元年食中毒発生状況」
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000608215.pdf
 

夏場は食中毒が増える時期

食中毒は一年を通して発生しますが、細菌が原因となる食中毒は夏場(6~9月)に多く発生しています。食中毒を引き起こす細菌の多くは、高温多湿の環境を好み、活発になりやすいからです。一方、低温や乾燥した環境で長く生存するウイルスが原因となる食中毒は、冬場(11~3月)に多く発生する傾向があります。全体の数で見るとやはり、夏が食中毒の多い時期。注意が必要なのは間違いないようです。

●腸管出血性大腸菌(O157やO111など)、カンピロバクター、サルモネラ属菌、腸炎ビブリオ
これらの細菌が付着した肉を、生で食べたり加熱不十分な状態で食べたときに、食中毒を引き起こすことがあります。肉を生や半生で食べることは避けましょう。腸炎ビブリオは、主に魚介類に付着して食中毒の原因となります。

●黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌は人の皮膚などにもいる菌で、調理する人の手や指に傷があったり傷口が化膿したりしている場合は、食品を媒介して食中毒を引き起こす確率が高くなります。傷のある手で食材を触らないよう気をつけましょう。絆創膏を使用していても感染リスクは同じです。

●ウェルシュ菌
人や動物の腸管、土壌など自然界に広く分布する菌です。熱に強く、酸素のないところで増殖する性質があるので、たくさん作ったカレーの鍋底など調理後の食品にも潜んで毒素を発生し、食中毒の原因になることが多いです。いったん毒素が発生してしまうと、加熱しても毒がなくならないので注意が必要。カレーなどを保存するときは、急速にしっかり冷ましてから、清潔な容器に移し替えて冷蔵庫に入れるのがおすすめです。


 

食中毒予防の3原則「つけない」「増やさない」「やっつける」

食中毒は、原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着して、口から体内に入ることによって発生します。夏に多い細菌性の食中毒については、細菌を食べ物に「つけない」、食べ物についた細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3つが原則となります。また、お弁当作りをしている人にとっては、お弁当作りでどんなことに注意すればいいのかも気になるところ。併せてポイントを整理してみます。

①細菌を食べ物に「つけない」

・手を洗う…手にはさまざまな雑菌が付着しています。手に付着した細菌を食べ物につけないように、調理を始める前や、生の肉や魚を取り扱う前後などには、必ず手を洗いましょう。

・分ける…生の肉や魚などを切ったまな板から野菜などへ菌が付着しないように、まな板を使用の都度洗ったり、生の肉をつかむ箸と焼けた肉をつかむ箸は分けるなど、調理器具を分けることに気をつけましょう。

★お弁当の場合の注意点★
黄色ブドウ球菌は人の手から繁殖しやすいため、お弁当を詰めるときは箸を使う、おにぎりを握るときはラップに包んで握る、などがポイント!

②食べ物についた細菌を「増やさない」

・低温で保存する…肉や魚などの生鮮食品やお惣菜などは、買ったらできるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。冷蔵庫を過信せず、なるべく早めに食べきることも大事です。たとえば気温の高い夏に自宅の庭などでバーベキューを楽しむときは、調理前の食材をクーラーボックスに入れるなど温度管理に気をつけましょう。

★お弁当の場合の注意点★
細菌は高温多湿な環境で増えやすいので、湿度にも注意。ご飯やおかずの湯気がこもらないように冷めてから詰める、揚げ物や焼き物など水分の少ないおかずを活用するなどの工夫を。また、お弁当はなるべく涼しいところで保管しましょう。

③付着した細菌を「やっつける」

・加熱する…ほとんどの細菌は加熱によって死滅するので、肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べたほうが安全。特に肉料理は「中心部が75℃で1分以上」となるよう加熱するのが目安です。

・調理器具を殺菌する…特に生の肉や魚などに使ったあとの調理器具は、洗ったあと熱湯で殺菌すると安心。酸素系漂白剤やクリーンアルコール等を除菌の目的で使うのも効果的です。

★お弁当の場合の注意点★
お肉などはしっかり火を通し、卵料理は半熟ではなく固ゆで、固焼きにしましょう。


 

衛生管理とともに体調を整えることも大切

食中毒を防止するための方法について、いろいろ見てきました。夏を迎えるにあたって、あらためて意識できるといいですね。食中毒防止において最も重要なのはこうした衛生管理ですが、同時に、普段からの体調管理も大切です。バランスのよい食事を摂り、生活習慣を整えることが、菌に負けない免疫機能の維持につながります。食べ物の衛生管理に気をつけながら、おいしくしっかり食べて、夏を元気に過ごしたいですね!

【参考】
●農林水産省
「食中毒が多い季節は?」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/statistics.html

●食品安全委員会
「食中毒予防のポイント」
https://www.fsc.go.jp/sonota/e1_bbq_food_poisoning_e2.html

●政府広報オンライン
「食中毒予防の原則と6つのポイント」
https://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/index.html

●【図】厚生労働省「令和元年食中毒発生状況」
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000608215.pdf

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