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おいしくてサステイナブル!あらためて見直すお米の魅力

食欲の秋、今年も新米が楽しみな季節になってきました! ほかほかの炊きたてご飯や、お気に入りの具を入れたおむすび、炊き込みご飯や丼物…。みなさんはどんな食べ方が好きですか? 想像するだけでお腹が鳴りそうなお米のおいしさ、語りだすと尽きないですね。でも、ダイエット中だからという理由や、食べ過ぎを気にして、ご飯を食べるのを我慢している方もいるようです。そこで今回は、ご飯の量や食べ方、お米のよさについて考えてみました。

 

ご飯って1日にどれくらい食べていいの?

栄養面から見て、ご飯はどれくらいの量を食べるのが適当なのでしょうか? 主食をどういった食品から、どのくらいの量を食べたらよいかの目安を考えるときに、厚生労働省と農林水産省が作成した「食事バランスガイド」が参考になります。主食をご飯だけでまかなうなら、女性でも1日に普通盛りのご飯(150g)4杯程度が適量。「こんなに食べていいんだ?」と少し驚きますよね。
ビオサポだより

 

ご飯は脂質が少なくうれしい主食

主食の中でもご飯は、脂質が少なく、塩分を含まないのが特徴です。脂質や塩分が気になる人にとっては、うれしい主食ですよね。
ご飯を控えている人も多いようですが、例えばご飯を減らしてその分を肉で摂る食生活を続けると、たんぱく質と脂質からのエネルギー摂取が増えてしまい、栄養バランスが崩れて生活習慣病のリスクを高めることにも。かといって、ご飯だけを減らしてその分を他の食物で補わないままだと、筋肉・筋力の低下につながってしまいます。主食として脂質が少なく塩分を含まないご飯をしっかり食べることが、栄養バランスのとれた健康的な食生活への近道と言えそうです。
ビオサポだより

 

ビタミンB1はご飯のエネルギー代謝をアシスト

普通盛りのご飯(150g)1杯のエネルギーは234kcalほどで、そのほとんどが炭水化物です。炭水化物を体内でエネルギーに変えるためには、ビタミンB1が必要となります。つまり、ご飯からの栄養を効率よく利用するためには、ビタミンB1を多く含む食品をおかずにするのがおすすめです。代表的な食品のひとつが豚肉。ご飯に豚肉の生姜焼きといった組み合わせは、おいしいのはもちろん、栄養的にも理にかなっているということですね。その他に豆類、ナッツやごま、海苔やたらこにも含まれます。また、精製されていない穀物にも含まれるので、玄米、雑穀、胚芽米などを取り入れれば、主食からもビタミンB1が摂れます。ぬかにビタミンB1を含むため、ぬか漬けなどからも摂取できます。
ビオサポだより

 

「ご飯のおとも」でアミノ酸のバランスもアップ

ご飯には、少量ですがたんぱく質も含まれています。普通盛りのご飯(150g)1杯で約3.8gのたんぱく質が摂れる計算です。そして、ご飯に含まれるたんぱく質をより効果的に利用するためには、大豆、魚、肉などとあわせて食べるのがおすすめ。大豆、魚、肉などは、米に足りないアミノ酸を多く含むたんぱく質であるため、一緒に食べると食事全体のアミノ酸のバランスがよくなり、ご飯のたんぱく質も有効に活用することができるのです。

こうして見ると、「ご飯のおとも」としておなじみの食べ物は、栄養的にも好相性のものが多いようです。長い時間をかけて育まれた食の知恵なのかもしれませんね。
ビオサポだより

 

人はどうしてご飯をおいしいと感じるのか?

白いご飯を口に入れてしばらく噛んでいると、だんだんと甘くなってきますよね。これは、ご飯の炭水化物のでんぷんが、唾液内の消化酵素アミラーゼの作用を受けて分解されるという消化反応によるものです。でんぷんは、ブドウ糖が長く鎖状につながった形をしているのですが、酵素はこの鎖を断ち切る作用をします。糖類は小さいもののほうが甘みを感じやすいという性質があるので、口の中で噛んだご飯が唾液と混ざってでんぷんが分解されると、甘味を感じるというわけです。

人間の5つの基本味「甘味、塩味、酸味、苦味、うま味」のうち、ご飯のおいしさは主に「甘味」。食べ物の甘味を感じるということは、糖質、つまりエネルギーのもととなる炭水化物を感知しているということ。炭水化物は体のエネルギー源として不可欠で、特に脳や神経組織といった器官は、通常は炭水化物を分解したブドウ糖を主たるエネルギー源として利用しています。ご飯を食べて甘味を感じ、おいしいと思う反応は、人間の生きる力そのもののようにも思えますね。
ビオサポだより

 

国内自給率ほぼ100%の穀物はお米だけ

お米を食べることには、サステイナブルな生活につながるという側面もあります。

お米は、国内自給率がほぼ100%である唯一の穀物です。日本国内で生産される農産物の代表であるお米を食べることは、国内の一次産業を守り、持続可能な地域づくりの実現につながります。

また、食料の安定供給の面からも、主食のお米が国内自給率ほぼ100%であることは大きな意味があります。食料の輸入には、自然災害や輸出国の政情不安などのさまざまな要因によって、不安定になるリスクがあります。食料は生きるために欠かせないものだからこそ、国内で消費する食料はできるだけ国内でつくるという、国内自給率アップの取り組みは大切です。

世界的に見ても、紛争や気候変動や経済危機による食料不安や食の不均衡などの問題があり、国内で生産されたものを食べることの大切さは高まっていると言えます。

私たちが積極的にお米を食べることで、こうしたサステイナブルなメリットを守り続けていくことは大事ですよね。
ビオサポだより

 

サステイナブルを実践する生活クラブのお米

生活クラブのお米は、生産者と組合員が、毎年話しあいを積み重ねてつくってきた共同開発米です。品種、栽培方法、価格や契約数量などをひとつひとつ相談して決めてきたからこそ、農薬や化学肥料を削減した安心でおいしい米づくりが実現しています。こうしたつくり方は、お米自体の安全性とともに、地域の水や生態系などを守ることにもつながっています。

また、生産調整などにより主食用米がつくられなくなった水田を活用して「飼料用米」をつくり、その飼料用米で提携生産者が家畜(牛・豚・鶏)を育てる試みも、生活クラブでは早くから取り組んできました。飼料用米の作付面積も年々広がり、農業と畜産の循環が生まれています。日本では家畜の穀物飼料も多くは輸入に頼っているので、この国産飼料用米の取り組みは、食料自給率の向上にもつながります。

さまざまな形で循環型・環境保全型農業に取り組みながらつくられている生活クラブのお米。私たちが食べるお米が「サステイナブル」な社会の実現にもつながっていると思うと、毎日のご飯がよりおいしく味わい深く感じられますね。
ビオサポだより

 

消費量は減少、でもお米は安定した価格で食卓を支える

日本では長く主食としてお米を食べてきましたが、近年はお米の消費が減っています。消費量がピークだった1962年(昭和37年)に比べると、2021年(令和3年)では、一人当たりの消費量は半分以下なのだそうです。人口全体が高齢化しているので、そもそもの摂取エネルギー量が減っていることも要因ではあるのですが、60年ほどのあいだに半減というのは急激ですよね。お米の消費量が減っている一方で、増えているのは肉類と油脂類です。食卓の洋風化が見てとれる気がします。

総務省の家計調査によると、パンへの支出金額が米を上回ったのが2010年。それ以来その差は開いてきているそうです。でも、同じぐらいのエネルギー量のご飯(100g)と食パン(60g)を比べると、価格はお米のほうが安価。安定した価格で食卓を支えてくれるお米は、家計にとってもサステイナブルと言えそうです。

 

だから、もっとご飯を食べよう!

ご飯のよさについていろいろ考えてきました。体にも環境にも家計にもサステイナブルで、何よりいつ食べてもおいしいのがご飯。主食として毎日ご飯を食べられるって幸せだなあとあらためて思います。実りの秋を迎えて、ご飯に何を合わせて食べようかな?と考えるのも楽しいですね。ぜひみんなでもっとご飯を食べましょう!
ビオサポだより


【参考】
●2021年「家計調査」(総務省)

●2021年「小売物価統計調査」(総務省)

●「米の消費拡大について」(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/index-101.pdf

●農林水産省
「『食事バランスガイド』の適量と料理区分」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kenzensyokuseikatsu/about_b_guide.html
「脂質のとりすぎに注意」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/fat_care.html
「食料自給率って何?日本はどのくらい?」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/ohanasi01/01-01.html

●健康長寿ネット
「三大栄養素の炭水化物の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tansuikabutsu.html
「主食(ごはん・パン・麺)の摂取量の目安」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/gohan-pan-men.html

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