本文へジャンプする。
本ウェブサイトを利用するには、JavaScriptおよびスタイルシートを有効にする必要があります。
ここからサイト内共通メニューです。
ここから現在位置です。
トップ > コラム・読み物 > 「食」の備えには何が必要? 非常時もガマンせず健康に過ごすために
現在位置ここまで
ここから消費材検索メニューです。
消費材検索メニューここまで。
ここから本文です。

「食」の備えには何が必要? 非常時もガマンせず健康に過ごすために

こんにちは! 食べることが大好きで運動不足がちょっと心配な50代、ビオサポだより案内人のナオさんです。全国で暑い日が続いてバテてしまいそうですが、元気を出して今回も身近なトピックから健康な食生活を考えていきましょう!

2024年ももう半分以上過ぎましたが、今年は年明けに能登半島で大地震があり、また全国でも小さな地震が起きていて、災害時の備えについて気にかけている方も多いと思います。私も、飲料や食料品を多めにストックして、普段使いしながら減った分を買い足していく「回転備蓄」は心がけていますが、いざというときに本当に役立つ備えができているかは心配です。あらためてチェックするつもりで、一緒に非常時の食の備えについて考えてみましょう。

<目次>
・安心して食べるために「トイレ」は大切!
・食の備蓄も栄養バランスを考えて
・栄養不足からくる体調不良に注意
・食べることに配慮が必要な方への備えも
・非常時にも食事で元気になれるように!

 

安心して食べるために「トイレ」は大切!

食べもののことを検討する前に、まず、トイレの問題!これ、大事です。安心してトイレに行ける状況でないと、安心して食べることもできないですよね。
例えば地震のときなどは、下水道が壊れたりしている場合もあり、自宅にいてもトイレを使えない状況になることがあり得ます。もしそんなとき自分だったらと考えると、なるべくトイレに行かずに済むように水分や食事を控えてしまいそう…。しかしそうすると、脱水症状や栄養不足などの体調不良につながってしまう恐れも。食と切り離せない排せつの問題への備え、健康面からも重要です。

携帯トイレや簡易トイレなど、家のトイレが使えない場合の備えとして用意しておきたい量は
5回(成人1日あたり平均排泄回数)×7日分…「1人あたり35回分」

が目安(※1)。けっこうな量!と思ってしまいますが、実際計算してみると納得です。どのように処理すればよいかも確認しておくといいですね。

※1 経済産業省HP「トイレ備蓄 忘れていませんか」より
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/jyutaku/toirebichiku.html

 

食の備蓄も栄養バランスを考えて

では、食の備えについてはどうでしょう。これまでの例では、災害の発生からライフラインの復旧まで1週間以上かかることも多く、最低3日分、できれば1週間分の水や食料を備えておくことが望ましいとのこと。また食料を備蓄する場合には、量とともに、栄養バランスについても配慮する必要がありそうです。農林水産省発行のガイドブック(※2)を参考に、大人2人分・1週間分で考えてみます。

備えておきたい食品の例と量の目安~大人2人・1週間分の目安

【水】
飲用・調理用水として
(湯せんや洗浄用水は含まない)

●2L×6本×4箱(1人1日3L程度)
水道水は、清潔な容器に口いっぱいに入れ、フタをして室温の低いところに保管すれば、3日ほど飲用できます(塩素の消毒効果があるため)。
 

【熱源】
温かい食べものが食べられるように

●カセットコンロ・カセットボンベ12本(1人1週間6本くらい)
冷たく硬い食品が多い場合に温めたり、やわらかくすることで食べられることもあります。また、調理の幅も広がります。
 

【主食 ―エネルギー源】
いろいろな種類をそろえておくと安心

●米2kg×2袋(1人1食1/2合くらいとして)
●即席麺6個
●パックご飯6個
●乾麺(素麺、パスタなど合わせて)1800g

 

【主菜たんぱく質】
不足すると筋肉量の減少や免疫に影響することも

●常温で保管できる肉や魚、大豆などの缶詰(18缶)
●レトルト(カレーやスープなど18個、パスタソースなど6個)
●乾物(かつお節、煮干し、高野豆腐など)

フリーズドライなども組み合わせて毎食摂れる数や量を備えて。
 

【副菜や果物ビタミン、ミネラル、食物繊維のもととなるもの】

●日持ちする野菜(玉ねぎ、人参、かぼちゃなど)やいも類
●野菜や海藻の缶詰(コーンやひじきなど)
●乾物(切干大根やカットわかめ、昆布、のり、椎茸など)
●日持ちする果物(みかん、りんご、柿など)
●果物缶詰、ドライフルーツ、野菜ジュース・果物ジュースなど
●漬物、フリーズドライの汁物など

 

【調味料や菓子類】

いつもの味、お気に入りのものがあると、ほっとします。
 
※2農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」より
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/attach/pdf/guidebook-3.pdf
 

栄養不足からくる体調不良に注意

食事が、おにぎり、パン、カップ麺などばかりになってしまい、野菜、肉、魚、乳製品などが不足した場合は、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの必要な栄養素が足りなくなったり、塩分が高くなったりして、体調の悪化につながってしまうことも。例えば、以下のような体調の変化に気をつけて。
 
<栄養の不足からくる不調の例>
下痢、便秘、口内炎等、体調が悪くなる・疲れやだるさがとれない・食欲がなくなる・風邪や感染症にかかりやすくなる・貧血や、血圧、血糖値などの悪化

非常時には、食事が原因で不調が起きているとは自分でも気づきにくく、まして周囲にははわかりにくいもの。栄養不足が引き起こすこうした不調についての知識を持っておくことで、いざというときの気づきにつながり、我慢してしまうことのないようにしたいですね。
 

食べることに配慮が必要な方への備えも

家族に、食べることに配慮が必要な方はいるでしょうか? 乳幼児、食物アレルギーがある方、高齢などのために食べる機能(噛むこと・飲み込むこと)が弱くなった方、慢性疾患(高血圧、糖尿病、腎臓病等)などのために食事制限が必要な方、などです。こうした配慮が必要な方の食事は、行政の備えも十分ではない場合が多いようです。状態に合わせたものを2週間分備えておきましょう。
 

非常時にも食事で元気になれるように!

いかがでしたか? さまざまなストレスが多くなる環境だからこそ、食とトイレの面では我慢せずに済むよう備えておいて、食事から元気を得られるといいですね。
私は、ストックしてある生活クラブの「ボルシチ缶」(たっぷり4人分入っていておいしいんです!)を時々家族の夕食メニューにしたり、「いわし梅煮」の缶詰をご飯にのせて丼にしたり、お気に入りの食品を備蓄しながら普段も使っています。缶詰やレトルトや乾物などを日頃から食卓に取り入れると、色々な調理法にも慣れるし、食事のバラエティも広がっていいですよね。みなさんもぜひこの機会に非常時の食の備えについて考えてみてください。

【参考】
●「災害時のトイレ、どうする?」国土交通省
https://www.mlit.go.jp/common/001180224.pdf

●「トイレ備蓄 忘れていませんか」経済産業省HP
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/jyutaku/toirebichiku.html

●「災害時に備えた食品ストックガイド」農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/attach/pdf/guidebook-3.pdf

●「災害時の栄養・食生活支援ガイド」公益社団法人日本栄養士会
https://www.dietitian.or.jp/news/jdadat/2022/31.html

●「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/guidebook/pdf/need_consideration_stockguide.pdf

関連コラム

本文ここまで。
ここから共通フッターメニューです。
共通フッターメニューここまで。