「免疫力」を高めるために心がけたいこと
免疫力アップに「腸」が重要な働き!?
近年、免疫力を高めるために大事な働きをしているとわかってきたのが「腸」です。私たちの腸の中には、およそ1000種類・100兆個にも及ぶ腸内細菌がすみついているのですが、大きく分けて善玉菌、悪玉菌、そのどちらでもない中間の菌の3グループがあって、腸内で複雑にバランスをとっているんだそうです。そして、この中で大事なのがやはり「善玉菌」!善玉菌が優勢になると腸内は健康に保たれ、食中毒菌や病原菌による感染予防の働きをする、良い腸内環境を作るのです。また、善玉菌の体を構成する成分には、私たちの体に有効な生理機能も報告されているとか。
腸内環境を改善する食品を意識しよう
腸内の健康を保つためには、ヨーグルト、納豆、漬物など、ビフィズス菌や乳酸菌などを含む食品を摂るのもよいですし、腸内にもともと存在する善玉菌を増やす作用のある食物繊維やオリゴ糖もおすすめです。これらは野菜類・果物類・豆類などに多く含まれているので、積極的に摂りたいですね。他にも、免疫細胞をつくるためのたんぱく質や、ビタミンA、C、Eなども、免疫力を高めるのに役立つ栄養素。何より大切なのは「バランスよく食べること」
ただ、腸内環境も免疫細胞の働きも人によって大きく異なるため、「これさえ食べていれば免疫力が高まる」と言えるわけではありません。免疫力を高める効果のある食品を意識しながらも、「バランスよく食べること」が何より大切です。また、悪玉菌はバランスの悪い食事や不規則な生活、ストレスや便秘などが原因で増えることがあるので、食事や生活の乱れも避けたいですね。「よく噛んで食べること」も免疫力アップに
さらに意外なようですが、「よく噛んで食べること」が免疫力アップに関係しているという話もあります。日本栄養士会のサイトによると、「噛む」ことで副交感神経が刺激され、白血球のなかのリンパ球の数が増え、免疫力アップにつながるそう。また、よく噛むことによって、消化の働きだけでなく殺菌作用もある唾液が大量に分泌されます。あまり顎を使わない、柔らかめの食事が増えているといわれる現代の食卓ですが、小魚や野菜スティックなど、噛みごたえのある食材を取り入れるなど、少し意識するのもよさそうですね。ストレスをためない生活で免疫力を高めよう
また、ストレスをためないことも免疫力には大切だといわれます。いつも通りの生活が送れないなどストレスを感じがちな場面でも、なるべく楽しく過ごせるように工夫したいですね。家にいる時間が増えたときは、親子で料理などに挑戦するのもおすすめです。ちなみにわが家では、レシピサイトや料理本などを息子や娘と一緒に見て、食べてみたい料理を選んで「これつくってみようか?」と挑戦したりしています。マンネリになりがちなお昼でも、ご飯を焼きおにぎりにしてちょっと目先を変えてみたり…。普段の食事でも、そうやってちょっとイベント化するだけで気分がアガったりしますよね。また、家で過ごす時間が増えると運動不足にもなりがちなので、体を動かしていつもできないところまで掃除や片づけを頑張るなど、家事と運動不足解消の一石二鳥をねらうのもよいですね。逆に、家事を全部後回しにして、好きな音楽を聴きながらゆったりとお茶やコーヒーを楽しんだりするのもアリ。人それぞれ、ストレスを解消したり楽しく過ごせる方法をなるべくたくさん見つけて、免疫力を落とさずにいきたいですね。
腸内を健康に保つおすすめレシピ
生活クラブのビオサポレシピから、腸内環境を整えるのに有効なレシピをご紹介。普段の食生活にぜひ取り入れてみてください。■材料は2つだけ!ヨーグルトとバナナの簡単アイス
ヨーグルトもバナナも腸内環境を健康に保つ食品。簡単なので、小さな子どもと一緒に作ってもいいですね。
■ブロッコリー入り納豆キムチチャーハン
発酵食品の納豆やキムチは、善玉菌を増やすために効果的。納豆が苦手な人でも食べやすい味です。
■体にやさしいごちそう根菜きんぴら
ごぼうや人参などの根菜類には、お腹の調子を整える食物繊維が豊富に含まれています。歯ごたえがあり、「よく噛む」ことも心がけられますね。
【参考】
●公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット「免疫力を高める食事とは」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/koureisha-shokuji/menekiryokuotakamerushokuji.html
●厚生労働省 e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
●日本栄養士会、読む栄養補給ニュータス
「子どもの体力が落ちているってホント? じつは奥深い体力の秘密」
https://www.nutas.jp/category/knowledge/id1619.html