カルシウムだけじゃ足りない!?強い骨を作るには「ビタミンD」も必要です!
骨や歯の形成にはカルシウムの吸収を助けるビタミンDが欠かせない
さらに最近、ビタミンDの働きとして注目されているのが、筋力を維持する役割。ビタミンD不足になると筋力を維持できなくなり、転倒やケガのリスクにつながることが示されているそうです。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて丈夫な骨や歯を作ることだけでなく、筋力を維持することに役立っているんですね。
紫外線を浴びることで体内でもビタミンDは作られる
さて、そんなビタミンDの大きな特徴は、「日光を浴びることで体内でも作り出せる」こと。日光に含まれる紫外線の作用によって、わたしたちの皮膚でビタミンDが作り出されるんです! 普段、外に出て適度に日光を浴びるだけでも、ビタミンDは生成することが可能というわけですね。ただ、生活の中で日光を浴びることによって作られるビタミンDの量は、場所や季節、活動量、日焼け止めを使っているかなど、個人個人の環境や条件によって変わってきます。
日光浴も心がけつつ食事からしっかり摂ろう
ただし、日光を浴びることが大切とはいっても、これからの季節は長時間屋外にいると熱中症になるリスクも考え合わせなくてはいけません。今年は特に外出自粛が続いたことで体力が落ちていたり、外の暑さに体が慣れていなかったりという心配があります。また暑さの中でマスクを着けることによって熱中症のリスクも高まります。だからこそ、無理のない範囲で適度に日光を浴びながら、できれば食事からしっかりビタミンDを摂ることを心がけたいものです。
ビタミンDはカルシウム不足の日本人にとって重要な栄養素
ビタミンDはカルシウムの吸収を促進して丈夫な骨や歯を作るのですが、実は、日本人は慢性的にカルシウムが不足気味だといわれています。なので、カルシウム吸収を促すビタミンDは日本人にとってとても重要な栄養素。丈夫な骨や歯を作り、健康なからだを維持するためにも、カルシウムとともにビタミンDを十分に摂ることを意識したいですね。カルシウムを多く含む食材と、ビタミンDを多く含む食材には、次のようなものがあります。ぜひ参考にしてみてください。
カルシウムとともにビタミンDが摂れる食事を意識して
■きのこソテーのヨーグルトドレッシング
ヨーグルト(カルシウム)× きのこ(ビタミンD)
ぶなしめじ、生椎茸、マッシュルーム、エリンギなどのきのこ類は、ビタミンDが豊富な食材の代表。カルシウム豊富なヨーグルトをドレッシングに使って。
■鮭と水菜のチャーハン
水菜、ごま(カルシウム) × 鮭、ぶなしめじ(ビタミンD)
水菜、小松菜などの青菜類はカルシウムを多く含む野菜。鮭は、魚の中でも特にビタミンDが豊富です。
■桜えびのミルクスープ
牛乳、桜えび(カルシウム) × マッシュルーム(ビタミンD)
カルシウム豊富な食材といえば牛乳。スープにして、きのこと合わせればバランス◎。
小松菜ときのこのバター炒め
小松菜(カルシウム) × エリンギ(ビタミンD)
サッと作れるこんな副菜で、カルシウムとビタミンDを手軽に補給できます。
■めかじきのミルク煮
牛乳(カルシウム) × めかじき、ぶなしめじ(ビタミンD)
めかじきもビタミンDが豊富な魚。淡白な味わいなので、コクのあるミルク煮にピッタリです。
【参考】
●厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
●「日本食品標準成分表2015年版」(七訂)
●厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症の予防のための食生活」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-007.html