本文へジャンプする。
本ウェブサイトを利用するには、JavaScriptおよびスタイルシートを有効にする必要があります。
ここからサイト内共通メニューです。
ここから現在位置です。
トップ > コラム・読み物 > 栄養&衛生のポイントはコレ! 安心で楽しいお弁当づくり
現在位置ここまで
ここから消費材検索メニューです。
消費材検索メニューここまで。
ここから本文です。

栄養&衛生のポイントはコレ! 安心で楽しいお弁当づくり

新年度に入って2ヶ月あまり。入学・進級などで環境が変化した子どもたちも、新しい生活になじんできた頃でしょうか。中には、この4月からお弁当づくりがスタートしたという方も多いかもしれません。これまで学校給食だった子どものお弁当づくりは、量や栄養バランスなど、頭を悩ませることも多いですよね。

毎日のことだからこそ、大切であり悩ましくもあるお弁当づくり。でも、お弁当づくりは食事バランスを見直すチャンスでもあります。食事バランスとは、「何をどれだけ食べたらよいか」ということ。いったい、お弁当には何をどれだけ入れればバランスが整うのでしょうか。一緒に考えていきましょう

 

何をどれだけ食べればよいか?の目安になる「食事バランスガイド」

「何をどれだけ食べたらよいか」という食事バランスの指標のひとつが、厚生労働省が5年に一度策定している「日本人の食事摂取基準」。そしてこれをもとに、1日に何をどれだけ食べたらよいかを、コマの形と料理のイラストでわかりやすく表現したものが「食事バランスガイド」です。お弁当に何をどれだけ入れればよいか考えるときにも、この食事バランスガイドが役立ちます。
ビオサポだより
出典:厚生労働省Webサイト「食事バランスガイド早分かり」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html
 

エネルギーの半分は主食から

人が生きていくためのエネルギーのもととなるのは主に、炭水化物、たんぱく質、脂質の3つ。このうち、ご飯やパンなどの主食である炭水化物は、どれぐらい摂るべきなのでしょうか? 「日本人の食事摂取基準」では、どの年齢においても、炭水化物は摂取エネルギー全体の50~65%ぐらいを占めるのが望ましいとしています。つまり、エネルギーのうちの半分は主食から摂るということですね。食事バランスガイドでも、コマの最上部である一番大きな部分は、ご飯、パン、麺などの主食になっています。

次に大きな割合を占めるのは脂質ですが、脂質は料理に含まれているものなので、食事バランスガイドでは枠としては設けられていません。コマの上から2番目、主食の次に多いのは、副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理)、そしてその次がたんぱく質源である主菜(肉、魚、卵、大豆料理)となっています。

 

お弁当に入れる主食の量はどれくらい?

では食事バランスガイドをもとに、まずお弁当に入れるご飯の量を考えてみましょう。

食事バランスガイドでは、料理を「1つ」「2つ」「3つ」という単位で数えます。5つの料理グループごとに、それぞれ「1つ」の目安となる量があります。
●主食(ご飯、パン、麺)…おにぎり1個、ごはん1杯(小盛り)、食パン1枚が「1つ」。ごはん1杯(普通盛り)は「1.5つ」。めん類・パスタ類は1人前で「2つ」くらいと数えます。
●副菜(野菜、きのこ、いも、海藻)…小皿や小ばちに入った野菜料理1皿分が「1つ」くらい。中皿や中ばちに入ったものは「2つ」くらい。
●主菜(肉、魚、卵、大豆)…卵1個の料理が「1つ」。大人が食べる魚料理1人前は「2つ」、肉料理1人前だと「3つ」くらい。
おおまかにそのように数えます。

そして下記が、食事バランスガイドで「何を」「どれだけ」食べたらよいのかを、年齢や性別で表した表です。例えば、高校生の男子が1日に必要と推定されるエネルギーは2400~3000kcalです(赤囲み部分)。主食のご飯は、男子が6~8つ。間食を摂ることも考えて1日に必要なエネルギーの3割をお弁当から摂るとすると、ご飯は2~2.5つ分になります(小盛りのご飯100gぐらいが「1つ」の目安)。女子の場合の1日のエネルギー必要量は、2200kcal±200kcal(青囲み部分)。ご飯は5~7つなので、お弁当で3割摂ると考えると1.5~2つです。

ただし、この表で示しているのは一般的な量。例えば運動量が多い運動部の男子などではかなりのエネルギーが必要になるので、これより多めのご飯の量にするなど調整してみましょう。

ビオサポだより
出典:農林水産省Webサイト「一日に必要なエネルギー量と摂取の目安」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/required.htmlを加工して作成
 

たんぱく質はどのくらい食べればいいの?

そでは、肉や魚や卵や大豆を使った「主菜」は、どれぐらいの量を目安にすればいいのでしょう? 食事バランスガイドのコマの中では、主菜は、主食、副菜に次ぐ、3番目の量となっています。意外に少ないと感じるかもしれませんね。「主」と「副」という言葉がついているので、主菜のほうが副菜よりも必要量が多いイメージもありますが、実際には副菜のほうを多く摂るべきなのです。

上記の表で見ると、高校生男子では、主菜の一日の目安量は4~6つ、女子は3~5つです。お弁当で食べるのは、男子なら1~2つ、女子なら1~1.5つくらいです。もちろん、1日に必要な全体の摂取エネルギー量によって変わってくるので、運動量が多い人の場合はそれを加味して考えてください。下のイラストは、必要量を肉、魚、卵、大豆料理で表した例です。これは普段の食卓で食べる料理を想定しているので、例えばお弁当に入れるハンバーグを小さめにして1~2つ分にしたり、しょうが焼きの肉は半分にして、1つ分にあたるゆで卵を添えるなど、小さなサイズのおかずで品数を増やしてもいいですね。
ビオサポだより
出典:農林水産省Webサイト「「何を」「どれだけ」材料と料理区分」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html


たんぱく質を十分な量摂ることはとても大切ですが、たんぱく質の摂取量は、高すぎても低すぎても、生活習慣病の発症や重症化との関連が指摘されています。また、おかずに偏った食事は、調味されたものが多くなるため、塩分の摂りすぎにもつながります。「どれぐらい食べればいいか」という適切な量がわかれば、過剰を防ぐことができますよね。
 

野菜はさまざまな色を入れるように心がけて

お弁当に主食と主菜を詰めたら、あとは野菜や海藻、きのこやいも類を使った副菜を詰めましょう。1日の目標は高校生男子なら6~7つ、女子なら5~6つです。お弁当で食べるのは、男子なら2つくらい、女子なら1.5つくらいの野菜量があるといいですね。緑黄色野菜とその他の野菜などを組み合わせて、彩りよく、が理想です。いろいろな野菜を揃えるのは大変ですが、さまざまな野菜が入った野菜セットや、洗う・切るの手間が要らない冷凍野菜を上手に使えば、お弁当づくりがぐんと楽になります。
 

量の目安がわかったらあとは自由に楽しく

主食・主菜・副菜を揃えると、栄養バランスはだいたい整います。量の目安もだいたいわかりましたね。例えば、お弁当箱にご飯を敷き詰め、たんぱく質+野菜のおかずをのせれば、それだけで「主食+主菜+副菜」のお弁当ができあがります。炊き込みご飯やチャーハンなど、主食と主菜を合わせた料理のときは、冷ましたゆで野菜を上にのせれば「主食+主菜+副菜」のお弁当になります。

献立のバラエティを広げるには、たんぱく質源(肉・魚・卵・大豆製品)と多種の野菜が一度に摂れる生活クラブのビオサポ食材セットなどを利用するのもよいですね。生活クラブには手軽に使える冷凍のお惣菜もいろいろあるので、忙しい朝のお弁当づくりにおすすめです。間食も食事の一部と考えて乳製品や果物をプラスすれば、ミネラルやビタミンも補えてさらにバランスも整います。

ビオサポだより
 

「主菜+副菜」が一品でまかなえるお弁当向きおすすめレシピ

ビオサポレシピから、お弁当におすすめのレシピをいくつか紹介します。今回ここに取り上げた4品は、どれも「主菜+副菜」を一度にまかなえるおかず。「肉や魚の主菜」と「野菜やきのこの副菜」を合わせた炒め物やホイル焼きです。このおかずをつくれば、あとはご飯と一緒に詰めるだけで、「主食+主菜+副菜」のお弁当が完成するので、忙しい朝に大助かり。炒め物はご飯にのせてのっけ盛り弁当にしてもいいですね。肉・魚・野菜の種類を変えて、バリエーションも楽しめます。野菜やきのこの量を増やせば、バランスもよくなりますよ。

■豚肉とピーマンのチンジャオロースー
ビオサポだより

■豚肉の味噌マヨ炒め
ビオサポだより

■たらと野菜のカレーマヨホイル焼き
ビオサポだより

■たらと野菜のバター醤油ホイル焼き
ビオサポだより

 

お弁当の衛生対策もしっかり心がけて

そして、栄養面とともに、お弁当づくりでもうひとつ大切なことは衛生面。食中毒は年間を通して気をつけることが必要ですが、最高気温が20℃を超えるようになると、細菌などの微生物が急速に増殖します。真夏になる前でも、5~6月頃から十分注意が必要です。
 

食中毒予防の3原則は「つけない・増やさない・やっつける」

食中毒の予防に大切なのは「つけない・増やさない・やっつける」です。お弁当づくりのときには、以下のことに気をつけるようにしてみましょう。

「つけない」
・お弁当づくりのときはしっかり手を洗う。
・清潔なお弁当箱と調理器具を使う。(食品用のアルコール製剤でお弁当箱を拭いてから詰めるのもひとつの方法です。)
・生で食べるもの(野菜など)と生肉などが、キッチンや冷蔵庫の中で触れ合わないように離して扱う。

「増やさない」
・水分は細菌増殖のもとなので、食品の水気はなるべくきり、熱いものは冷ましてから詰める。
・お弁当は涼しいところで保管する。

「やっつける」
・しっかり加熱して、細菌をやっつける。

いかがでしたか? 毎日のお弁当づくりが負担になってしまわないように、「主菜+副菜」を一度につくれるレシピなどもぜひ取り入れてみてください。栄養面と衛生面のポイントを押さえながら、安心で楽しいお弁当ライフを送りましょう!



【参考】
●厚生労働省Webサイト「食事バランスガイド」について
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html
●農林水産省Webサイト「食事バランスガイド早分かり」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/
●農水省「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html
●「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
●「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

関連コラム

本文ここまで。
ここから共通フッターメニューです。
共通フッターメニューここまで。