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早めに対策!「オーラルフレイル」  ~口の健康を意識して食べよう~

こんにちは! 食べることが大好きで運動不足がちょっと心配な50代、ビオサポだより案内人のナオさんです。今回も健康な食生活をめざして、さまざまなトピックをみなさんと一緒に探っていきます。

おいしいものを食べることって人生の大きな楽しみですよね。食べることを楽しむために大事なことが「口の健康」。普段体の健康には気を使っていても、口の健康ってあまり意識しないことが多いかもしれません。今回は、食べることと切っても切れない、そして実は心身の健康とも関係がある「口の健康」について探っていきます。

<目次>
・口に関する機能低下からオーラルフレイル
・見逃さないで! オーラルフレイルのサイン
・口の機能低下をそのままにしておくと…?
・食べることは口の力のキープに役立つ
・あえて口を動かすことにつながる調理を
オーラルフレイルに対抗するおすすめレシピ


口に関する機能低下からオーラルフレイルに

みなさんは「オーラルフレイル」という言葉を耳にしたことありますか? これは「オーラル(口の)」と「フレイル(虚弱)」を合わせた考え方。
老化にともなう口の機能の衰えと、口の健康への関心の低下が重なると、ささいな衰えがだんだん大きくなってきてしまいます。口の機能の低下を放っておいたり適切に対処しなかったりすると、その衰えが積み重なって、心や体の機能低下にまでつながるような負の連鎖が起きてしまうのだそう。こうしたオーラルフレイルは、早めの対策がとても大切です。
 

見逃さないで! オーラルフレイルのサイン

口に関するささいな機能低下とは、例えば初めは次のようなサインとして表れます 。
 
 滑舌が低下したと感じる
 
 食べこぼしが増える
 
 少しむせるようになる

 噛めない食べものが増える

ひとつひとつはささいな現象なので「よくあること」とスルーしてしまいそうですよね。でも、これらをそのままにしておくと、食欲の低下や食べられる食材の種類が減っていくことにつながります。サインに早めに気づいて適切な対処をすることで、オーラルフレイルは食い止めて改善することができるのです。


 

口の機能低下をそのままにしておくと…?

こうしたサインに気づかず、口の機能低下がすすむとどうなるのでしょうか?

 ①栄養面への悪影響 
噛む機能の低下は、食べる量の減少や、栄養状態の悪化につながります。噛む機能が衰えると、肉・魚・野菜・果物など噛む力が必要な食べ物の摂取が減り、穀類やパン・菓子類などやわらかくて食べやすいものの摂取が増えるという報告があるそう。それでは確かに栄養バランスも悪くなってしまいますよね。

 ②社会的リスク 
また滑舌が低下すると、発声や会話がしにくくなって、人や社会とのかかわりが減ってしまうなどの問題も出てきます。外出が減って運動量も減るなど、身体的な影響が出てしまう場合も。

このように、口の機能の低下は身体にも社会的な活動などにも影響が及び、フレイル(健康と要介護のあいだの虚弱な状態)を招くリスクとなるのです。

食べることは口の力のキープに役立つ

噛んだり、しゃべったり。普段何気なくやっていることですが、その力が衰えてくると、思った以上にいろんなところに悪影響が及んでしまうことがわかりました。50代の私も、今は何でも食べることができますが、口の機能の衰えには今から備えておいたほうがよさそう…!

口と口の筋肉を意識して動かすためには、口の体操などいろいろな方法がありますが、誰もがすぐにできるのが「毎日の食事で意識する」こと。1日3度の食事は、どんな人にもある、口を動かす大きなチャンスですよね。
 

あえて口を動かすことにつながる調理を

口の機能の維持を試みるなら、食事ではこんな工夫が考えられます。
・噛みごたえ…噛みごたえのあるもので噛む回数を増やす
・食感…噛むことに意識を向けられるよう食感を工夫する
・大きさ…食材を大きめに切ることで口を大きく開け、口の周りまでよく動かすようにする
・少し食べづらいもの…あえて少し食べづらいもので舌を動かすようにする 
 


例えば野菜や肉を切るときに、いつもより大きめに切ったり、野菜の繊維の向きに沿って切る・繊維を断って切るなど切り方を変えたりするだけでも、食感に変化が生まれます。ついラクをして、気づくとやわらかいものばかり食べている…なんてことも多いですが、意識して口を動かしましょう !

オーラルフレイルに対抗するおすすめレシピ

口を意識して動かすことにつながるような調理例を、ビオサポレシピからいくつか紹介します。口の機能の状態は人それぞれなので、今の状態に合った、無理のない範囲で行なってくださいね。
 

【噛みごたえのあるものをプラス】

いつものご飯や和え物に噛みごたえのある食材をプラスして、噛む回数を増やします。

■大豆とにしんの炊き込みご飯


かぼちゃとベーコンのナッツ和え


【異なる食感の組合せで噛みごたえを楽しむ】

独特の食感が楽しめるこんにゃくはおすすめ食材。

こんにゃくとれんこんのきんぴら


【噛みごたえのある乾物も取り入れて】

乾物には噛みごたえのある食材がいろいろ。

わかめと切り干し大根のサラダ


【口を開いてかぶりつく料理も】

口を大きく開けてかぶりつくような料理も時々食卓に。

手羽元の甘辛焼き


【舌を使う少し食べづらいものもおすすめ】

骨がある・殻がついているなど多少食べづらいものも、よく噛み、舌や唇を使って食べる訓練になります。

真だいの煮付け


たっぷりあさりのリゾット風



※日本歯科医師会のホームページには「オーラルフレイル対策のための口腔体操」が紹介されています。食事とともに、こうした口の体操も実践するといいですね。
https://www.jda.or.jp/oral_frail/gymnastics/

【参考】
●「通いの場で活かすオーラルフレイル対応マニュアル~高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施に向けて~2020年版」日本歯科医師会HP
https://www.jda.or.jp/oral_frail/2020/

●「口腔機能の健康への影響」e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-08-001.html

●「高齢糖尿病患者における食品摂取多様性とフレイルの関連」_地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所
https://www.tmghig.jp/research/topics/202401-15268/

●「オーラルフレイル」日本歯科医師会HP
https://www.jda.or.jp/oral_frail/

●「オーラルフレイルと栄養」_健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)
https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/orarufureiruyobo-taberuchikara-ikiruchikara/orarufureiru-eiyo.html

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