「秋バテ」を解消して元気に過ごそう!
秋のだるさや疲れやすさは「秋バテ」かも
「夏バテ」はよく知っているけど、「秋バテ」は初めて聞いた、という方も多いかもしれません。夏バテとは、夏の暑さに体が順応できずに起きるさまざまな体調不良。高温多湿の気候や、冷房のきいた室内と外界との大きな温度差に体がついていけなくなり、だるい、疲れやすい、食欲不振、めまいや立ちくらみ、頭がボーッとするなどのさまざまな症状が現れます。一方秋バテは、暑い時期を乗り越えた秋になってから起きる体調不良のことです。呼び方は違っても、症状は夏バテと似ています。でも、過ごしやすいはずの秋になってからこのような症状が出るのはどうしてなのでしょうか。●朝晩の急激な気温の変化
秋への季節の変わり目は、日中は半袖で過ごせるぐらい気温が高くなることもある一方、夜になるとぐっと冷え込むことも多いですよね。夏の暑さに慣れた体は急な温度変化に順応しきれず、体調を崩しやすくなります。汗をかいたり血管を広げたり縮めたりして体温調整をする役割を持つ自律神経が、温度差に対応しきれず乱れがちになるという理由があるようです。
●秋の長雨と台風
秋には雨や曇りの日も多く、気分も落ち込みがちに。また、この時期は台風シーズンでもあり、気圧の変化が大きいため、頭痛やめまいなどの体調不良が引き起こされやすいのです。雨や台風が近づくとてきめんに体調に出ることは少なくありませんよね。
●夏の生活習慣による体の冷え
暑いからと冷たいものばかり食べたり飲んだりする夏の間の生活習慣によって、体が冷えている場合があります。そのまま肌寒い秋になっても冷えたビールや清涼飲料水を飲んだり、夜も薄着のままでいるなど、夏と同じような生活を続けてしまうと、体のだるさ、疲れやすさ、食欲不振などの不調が出やすくなってしまいます。
ここまで読んで、思い当たる!という方や、ちょっと気をつけたほうがいいかも…と思った方、いるかもしれません。では、こうした秋バテを解消する方法について探ってみましょう。
秋バテを解消する3つの方法
■バランスのよい食事を摂ろう夏の暑さで消耗した体力を取り戻し、体調を整えるには、毎日の食事がとても大切。あまり食欲がないからと食事を抜いたり、好きな時間に好きなものだけ食べたりといった食生活を続けていると、さらに体調を崩してしまうことも。なるべく「1日3食」「規則正しく」「バランスよく」という基本を心がけましょう。体が温まるようなものを食べて、体を冷やさないようにするのもよいですね。
■入浴などで体を温めよう
夏の生活のまま、入浴をシャワーだけで済ませているという方はいませんか? 秋になってからの入浴の際は湯船につかり、体を中から温めるのがおすすめです。お湯にゆっくりとつかると、リラックスすることで自律神経の乱れも整い、血液の巡りもよくなります。外出時に体を冷やさないよう、急な気温変化に備えて上着を一枚持ち歩くのも忘れないようにしましょう。
■適度に体を動かそう
適度な運動は、筋肉をほぐし血行を促して疲労感の軽減につながります。ウォーキングや軽いジョギング、家でできるラジオ体操など、無理なくできる運動を続けて秋バテ解消をめざしましょう。取り組みやすい体操やヨガなどを紹介しているインターネット動画を利用するのもいいですね。今年は自粛期間中におうちの中での体操やエクササイズを始めた人も多いようです。ぜひ習慣にしていきましょう。
おすすめレシピで秋バテしない体づくりを
秋バテの解消や予防のためには、何か特別なことをするというよりは、食生活や入浴や運動といった普段の生活の中で、ちょっとしたことに気をつけるというのが大事なようですね。そこで生活クラブのビオサポレシピの中から、この季節におすすめの栄養バランスのよい料理や体の温まる料理など、おすすめレシピをいくつかご紹介。食べてみたいと感じるものがあったら、ぜひ取り入れてみてください。
体を温める料理
冷たい食べ物ばかりとると、胃腸が冷えたり血液循環が悪くなったりすることも。これからの季節は、チャウダーやシチュー、あんかけ料理など、とろみがあり体を温める料理が気分的にも嬉しいですね。
●かきとほうれん草のチャウダー
●キャベツたっぷりあんかけ焼きそば
秋の野菜やきのこを使った料理
さまざまな野菜を取り入れると、自然に栄養バランスのよい食事に。さつまいもやきのこなど、秋に旬をむかえる野菜を使った料理はいかがですか。●さつまいもと鶏肉の甘酢炒め
●きのこのポテトチーズ焼き
根菜たっぷりメニュー
ごぼう・レンコン・大根・人参など、野菜の中でも根っこの部分を食べる根菜類。糖質、ビタミン、ミネラルなどさまざまな栄養素とともに、お腹の調子を整える食物繊維も豊富に含まれます。寒い季節にもぴったりの調理法で。●具だくさん味噌汁
●根菜とろりんシチュー
いかがですか? 食事など普段の生活でできる改善ポイントを押さえて、秋バテに負けない体づくりを心がけ、元気に秋を満喫したいですね!
【参考】
●厚生労働省(国立療養所 東北新生園 広報誌「しんせい」)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/hansen/sinseien/magazine.html
●第7号「『秋バテ』にご注意下さい」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/hansen/sinseien/pdf/magazine-7.pdf